阪神・佐藤輝 「1番」出陣へ号砲140メートル弾 11日紅白戦で門別が真っ向勝負宣言に「そういう駆け引き?」

 ランチ特打で柵越えを連発する佐藤輝(撮影・飯室逸平)
 ミエセス(左)の要望に応え、カメラに映り込む佐藤輝
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 「阪神春季キャンプ」(10日、宜野座)

 阪神の佐藤輝明内野手(24)が10日、ランチ特打でバックスクリーン上部を直撃する推定飛距離140メートルの豪快弾を放った。新フォームで82スイング中23本の柵越えを記録。5連発でスタンドを魅了した。先着順の打順立候補制で実施される11日の紅白戦に、紅組の「1番」で出場することが決定。深まりつつある手応えとともに、今キャンプ初の実戦へ向かう。

 弧を描くなんて、生易しいものではない。衝撃の一発にスタンドはどよめいた。佐藤輝の鋭いスイングから放たれた白球は一直線にバックスクリーンの上部に直撃。拍手が鳴りやむ前に打球が次々に外野フェンスを越えていった。

 「しっかりと取り組んでいることが出ているかなと思う」

 昨年12月に米シアトルの「ドライブライン・ベースボール」で動作解析。そのデータに基づいてフォームを改善し、キャンプに臨んでいる。ランチ特打では82スイングで柵越えは23本。バックスクリーンに直撃した推定140メートルを含む5連発1回に3連発は3回と、順調な仕上がりぶりを示した。

 新打法の手応えは上々だ。打撃投手と対峙(たいじ)した際、柵越えが15本のうち左方向は8本。「すごくいい感じなので楽しみ。コースなりに打ち分けている」と、これまでの引っ張った打球ではなく、逆方向へも強く飛距離のある打球を放った。

 11日には今キャンプ初の紅白戦が行われ、投手を相手に状態を確認する。打順は岡田監督の案により先着順の立候補制だった。紅組の「1番」に座ることが決まった佐藤輝。先に朝食会場に行った同期の中野が空いていた1、4、9番の中から4番を選び、1番を残してくれた。「もともと1番とかって言っていたので。ありがとうございますって感じで」。かねて希望していた先頭打者に名前を置いた。

 取り組みの成果は試合で試すのが一番。対戦相手の白組先発は門別だ。「いい球を投げると思うので、しっかり負けないように頑張りたい」と気持ちを引き締めた。一方で、後輩からの全球直球勝負の宣言については「そういう駆け引き?」とニヤリ。先輩として、痛烈な一撃で意地を見せる。

 今キャンプは打撃だけでなく、課題としている守備にも磨きをかけている。この日も全体練習後には、サブグラウンドへ。45分間ノックを受け、キャンプ8日間のうち5日の特守をこなした。

 真価の問われる4年目。現状、三塁のレギュラーは白紙とされている。多くのファンに見守られながら取り組むキャンプ。「しっかり頑張っているところを見てもらいたい」。背番号「8」はチームの主力となるために、まだまだ進化は止まらない。

 ◆佐藤輝の過去3年春季キャンプ紅白戦初戦 1年目だった2021年は2月4日に行われた紅白戦で実戦デビュー。白組の「1番・左翼」でスタメン出場し3打数無安打1三振だった。翌22年は2月5日の紅白戦は紅組の「4番・左翼」で出場。この年実戦初打席だった二回に白組先発・藤浪から先制ソロをかっ飛ばした。外角高めの直球を左方向へはじき返した一発。さらに五回にも二塁打を放つなど3打数2安打1打点。23年2月11日の紅白戦は2打数無安打1四球だった。

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