阪神・門別 1番・佐藤輝にオール直球勝負! 11日紅白戦先発、岡田監督後押し「できる限りのボールを投げ込んだらええ」
「阪神春季キャンプ」(10日、宜野座)
阪神の門別啓人投手(19)が10日、白組の先発を務める11日の1、2軍合同紅白戦で紅組の1番・佐藤輝にオール直球で挑むことを明かした。今キャンプでは直球に磨きをかけてきた高卒2年目左腕。新人から3年連続20本塁打を記録している大砲に真っ向勝負で、開幕ローテ入りへ向けた課題を探る。
今年初の実戦マウンドで、最初に対戦する打者がチーム屈指の強打者となった。岡田監督の発案で“立候補制”となった紅白戦。紅組の1番には佐藤輝が入る。現在地を確認する意味では絶好の相手。門別は穏やかな笑みを見せ、先輩との対戦を心待ちにした。
「楽しみです。全部真っすぐを投げます。すごい順調にきているので、どれだけ通用するか、という感じです」
今キャンプは最大の武器である直球に磨きをかけることがテーマ。1日は37球、2日は34球の全てで直球を投じるなど強化に励んでいる。この日のブルペンでは坂本を相手に直球とカーブやスライダーなども交えて30球を投げて最終調整。力強い直球を低めに集める制球力も見せ、順調な調整ぶりを感じさせた。
紅白戦では佐藤輝以外の打者にも、基本は真っすぐ勝負で臨む考えだ。「抑えにいくというよりは打たれてもいいから真っすぐでいくという気持ちの方が大きい」。結果よりも腕を振って投げた直球の現状を確認し、課題を見つけにいく。
岡田監督も背中を押した。「今のできる限りのボールを投げ込んでいったらええと思うよ。うまいことかわしながら抑えるとかじゃなしに、『ドーンとストレートでどれくらい1軍のバッターに通用するか』っていうかな。課題が見つかったら、それに取り組んでいけばいいんやから、若いピッチャーは。『0点に抑えなあかん』と考えとったらあかんよ」。結果に重点を置かない考えを明かし、門別を含めた若手投手の活きのいい投球を待ち望んだ。
門別にとって佐藤輝は対戦を熱望していた打者だ。1月の自主トレ中。昨季のCSファイナルS直前に登板したシート打撃を思い返しながら「輝さん、大山さんが対戦して一番雰囲気を感じたので、しっかり空振りで抑えたい」と話していた。
阪神は13日以降に紅白戦を予定していない。今年は今後対戦する機会がない可能性もあるだけに左腕の意気込みも強い。1軍実績のある強打者との対戦から、開幕ローテ入りに向けたヒントをつかむ。