阪神・野口が村上から一発!外野定位置獲りへまたアピール成功!14スイング中で安打性5!
「阪神春季キャンプ」(13日、宜野座)
豪快な一発をMVP右腕から放ち、またしても外野の定位置奪取へアピールした。阪神の野口恭佑外野手(23)が13日、ランチ特打で村上頌樹投手(25)と対戦。20球中14スイングで安打性の打球を5本飛ばし、左翼席へアーチも描いた。16日の2軍練習試合・中日戦(読谷)の出場も決定。外野の定位置争いが本格化してきた。
完璧なタイミングでバットを振り抜くと、宜野座の青空にきれいな放物線を描いた。白球は左翼フェンスを越え、芝生で弾む。拍手、歓声、どよめき…。野口の快音が数々の音を生み出し、スタンドはドッと沸き上がった。「実戦で打てたのは大きかったんじゃないかなと思います」。また、アピールに成功した。
ランチ特打に選手は3人しかいない。マウンドには昨季のリーグMVP&新人王の村上。打席には野口と小幡が5球交代で向かった。
「楽しみにしてました。向かっていく、どんどん振っていこうしか考えてなかった」
まず1球目、直球を左翼フェンス手前まで運ぶと、会心の一打は3ターン目の2球目だった。「カーブ行きます」。右腕の宣告を受け、緩い球に照準を合わせる。変化量、キレともに申し分なかったが強振した。岡田監督も見守る中、余裕のスタンドイン。「1軍で活躍されている投手なんで、打席に立てたというのは大きかった」。経験と自信という財産を得た。
疲れ関係ない
指揮官は12日の試合後に「野口なんか、バテバテやな。バットなんか全然出えへんな」と笑いながら指摘。この日は第3クールの4日目。紅白戦など実戦形式のメニューも増え、疲れはピークに来ている。ただ、弱音を吐いてはいられない。「疲れてるからこそ、頑張らないと成果が出ない。より一生懸命、頑張ろうと思ってます」。気迫が結果につながった。
岡田監督は「野口、すごいな。そら野口にとったら自信なるやろなあ」と評価し、16日の2軍練習試合・中日戦(読谷)に出場させることも明言。ここからは実戦が増え、同戦に1軍からともに出場する前川や、実績のある森下やノイジーらとの本格的な競争が始まる。「結果を求めて、しっかりやっていきたい」。今季初の対外試合に待ちきれない様子だった。
オフからテーマに掲げていたのは打球の角度を上げること。「成果が出てきたんじゃないかなと思います」。打撃練習では柵越えを量産し、11日の紅白戦では適時打を記録。球種が分かっていたとはいえ、村上との対決でも強烈なインパクトを与えた。「試合でしか味わえないこともたくさんある。経験しながら、やっていきたい」。し烈な外野手争いを勝ち抜けるのか。南国で競争のゴングが鳴った。
◆野口恭佑2024キャンプメモ
2日 全体練習後の特打で69スイング中、5連発を含む23本の柵越え。
3日 赤星臨時コーチ「いろんな意味でのセンスを感じました」と高評価
7日 両親の見守る前でランチ特打。7連発でスタンドどよめく。
11日 紅白戦で3番に立候補。西純からバットを折りながら左前打をマーク。
12日 前日同様3番で出場も4打席無安打に終わる。