阪神・前川右京 岡田監督称賛のチーム1号「いいアピール」 開幕スタメンへ夢膨らむ実戦5試合11の7

 「練習試合、阪神2-0サムスン」(20日、バイトするならエントリー宜野座スタジアム)

 外野の一角を必ず奪い取る。阪神の前川右京外野手(20)が練習試合・サムスン戦(宜野座)で、チームの対外試合第1号となる右越え先制2ランを放ち、定位置獲得へアピールした。岡田監督も「1軍の戦力としてやっていける」と称賛。まだまだ見えない両翼のレギュラー争い。目標の開幕スタメンへ、インパクトを残し続ける。

 スタンドがどよめき、指笛が鳴り響いた。確かな感触を両手にダイヤモンドを一周した前川。激しい外野手争いに、パンチの効いた一撃で存在感を示した。

 「ランナー三塁だったので、何としてもコンタクトして1点が欲しい場面だったので。うまく打球も上がってくれて、いい打席だった」

 二回、2死三塁。好機でサムスン先発の李浩成と対戦した。3球で追い込まれるとバットを指1本分ほど短く持ち、打席へ。4球目には内角寄り144キロの直球にバットを折られてファウル。その後、フルカウントからチェンジアップを完璧に捉えた。技ありの前さばきで運んだ打球は右翼に設置された防球ネット「アレネット」に直撃。豪快な先制2ランで試合の主導権を握った。

 覚醒の予感を抱かせる高卒3年目の20歳。前日19日には、フリー打撃で新助っ人のゲラから初対戦で初球の内角直球を右翼へと運んだ。2日連続で見せた豪快弾。岡田監督は「本当に順調にいいアピールをしている。1軍の戦力としてやっていけると思う」と活躍ぶりに目を細めた。

 実戦5試合で11打数7安打。結果が残る打撃には手応えを感じつつある。オフには下半身を中心にトレーニングし、その成果はバッチリ。「軸足の安定性と下半身がちゃんと打球に力を加える体の使い方を大事にしています」。昨季までは左足の小指に重心がかかることで力が逃げていたが、今オフは左足の母指球に力を入れることを意識し、球に力を伝えることができている。

 打撃だけでなく、守備でもさらなるレベルアップを目指す。試合ではこれまで主に守っていた右翼ではなく左翼の守備に就いたが、そつなくこなした。特守でも左翼で練習。「レフトを守れた方がやっぱり幅も広がるし、しっかり守れるように頑張ります」と起用の可能性を広げるために、勉強中だ。

 森下、ノイジーやミエセス、井上、野口らとの両翼定位置争い。指揮官は結果を残す前川を今後も積極的に起用してくことを明言。「本当に一日一日必死に頑張るだけだと思う。まずは必死に頑張りたいなと思います」。目標とする開幕レギュラーの座は自らの手でつかむしかない。

 ◆巨人・中里スコアラー「その前のファウルとかもね、いい形でずっと打ってるなと思って。抜けた球をうまく反応して打ってたんで。(外野は)右バッターが多い。前川みたいに左バッターのパンチ力ある選手っていうのも外野にいれば戦力になると思う」

 ◆中日・加藤スコアラー「いつも積極性があるバッターなので、それが良いふうに出たのかと。(レギュラーも)関わってくると思います」

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