阪神・川原 先発抜てきに応え3回0封 指揮官「良くなってきている」 目指す育成からの支配下復帰
「練習試合、阪神2-0サムスン」(20日、バイトするならエントリー宜野座スタジアム)
育成の阪神・川原陸投手(23)が岡田監督の先発抜てきに応えた。3回1安打無失点の好投を見せ「ホッとしているというか、良かったです」と安堵(あんど)した。
初回を三者凡退でテンポ良く立ち上がった。二回は1死から左翼線二塁打を浴びて得点圏に走者を背負ったが、続く打者を変化球で空振り三振に斬った。最後はフルカウントから捕手・栄枝のサインに首を振って直球を投げ込み、中飛に仕留めた。「抑える確率があるのは真っすぐだと思ったので、首を振って投げた」と強気に攻めた。
支配下復帰を目指す18年度ドラフト5位の左腕。12日の1、2軍合同紅白戦で四回から登板し、2回無失点とアピールした。今キャンプは2軍に帯同しているが、1軍で登板機会を得た。「立場が立場なので常に最後だと思ってやっていきたい」。背水の覚悟が白球に宿ったかのようだった。
岡田監督は「まだ支配下とかそういう問題じゃない」と前置きしつつ「良くなってきていることは確かやからな」と褒めた。今後は1軍の先発投手陣がイニング数を延ばすこともあって2軍での登板になるが、この日の投球は指揮官の記憶に刻まれたはずだ。
◆川原 陸(かわはら・りく)2000年12月12日生まれ、23歳。長崎県出身。186センチ、89キロ。左投げ左打ち。投手。創成館から18年度ドラフト5位で阪神入団。21年オフに育成契約。23年はウエスタン26試合で2勝6敗、2セーブ、防御率4・29。1軍出場なし。