【岡義朗氏の眼】阪神は攻守とも貫禄プラス成長が見られた
「オープン戦、巨人9-4阪神」(23日、沖縄セルラースタジアム那覇)
阪神はオープン戦開幕戦で巨人に大敗。それでも試合を見守ったデイリースポーツ評論家・岡義朗氏(69)は「攻守のレベルアップ」を感じたと指摘した。
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キャンプの成果を試すオープン戦が始まった。阪神に関しては、順調と感じた。第一に、チームの持つ雰囲気だ。
序盤に7点を先制されたが、二、三回に反撃。二回2死一塁では木浪の打席でヒットエンドランを成功させ、坂本が適時打と、ベンチもしっかりと仕掛けてくる。
少々のビハインドをものともしない試合運びには王者の貫禄を感じさせ、相手にすれば大きなプレッシャーとなる。
打撃面では例えば二回には前川、木浪がいずれも強いスイングでファウルを4球打つ粘りを見せた。投手にとっては疲労が増大し、やっかいな相手と感じるだろう。2人のみならず、そうした姿勢がチームで徹底されており、昨年以上に得点パターンの多い攻撃陣となりそうだ。
守りでも、初回1死一、三塁で併殺を狙った中野が失策したが、通常であれば一塁に投げるケース。今、この時期だからこそ試せるプレーで、二塁手としてそれができる成長があってこそのものだ。シートノックでの全体の正確さも見事。攻守のレベルアップを感じさせる初戦となった。