「阪神春季キャンプ」（２６日、宜野座）

　阪神の岡田彰布監督（６６）が、外野両翼で開幕１軍を争う野口と井上に“追試”を課す方針を明かした。３月２、３日の日本ハム戦（札幌ド）には帯同させず、同日に行われるウエスタン春季教育リーグの広島戦（由宇）に送り込む。

　当落線上の２人にさらなるチャンスが舞い込んだ。野口と井上の起用について問われた岡田監督は「（札幌には）行かへん、行かへん。由宇で打席立たすよ。（札幌に）行っても１打席２打席だけやんか」と即答。２軍落ちが決定したわけではなく、打席数を最優先させる考えだ。

　昨年１１月に支配下登録となり、初の１軍キャンプを過ごしている野口だが、持ち前の飛距離を実戦で発揮できずに苦しんでいる。「積極性が（自分の）持ち味だが、ボール球の見極めというか選球眼も課題なので、そこもできるようにやっていけたら」と巻き返しを期す。右の大砲として期待される井上も対外試合で無安打が続いている。

　岡田監督は１、２軍の絞り込みについて「もっと先になるよ」と語っているが、試合数の猶予も限られている。野口は「とにかくやるしかないので、１打席１打席を大事にしてやっていけたら」と決意をにじませた。虎将の“親心”に応え、１軍“合格”を勝ち取る。