阪神キャンプ総括【両翼争い編】森下筆頭&MVP前川急浮上 ノイジー右肘痛で出遅れ&野口らアピール不足
阪神が27日、1軍宜野座キャンプを打ち上げた。1カ月にわたる長丁場を取材したデイリースポーツの阪神担当記者が今キャンプを総括。テーマ別に成果と課題を挙げた。以下、両翼争い編。
中堅は近本で確定している一方で、両翼の定位置は“激戦区”だ。右翼は2年目の森下が筆頭候補。左翼では出遅れた本命ノイジーに代わって、高卒3年目の前川がアピールに成功し、キャンプ野手MVPに選ばれた。
森下はキャンプを通して使用するバットを模索しているが、高い打撃センスは健在。試行錯誤する中、沖縄での最終実戦となった25日のオープン戦・中日戦(北谷)では、中越え二塁打を放つなど存在感を示した。
最激戦区の左翼で評価急上昇中なのが前川だ。21日の練習試合・サムスン戦(宜野座)では決勝2ランを放ち、20日にはランチ特打でゲラから豪快弾をマークした。左翼守備も無難にこなすなど問題ない。高い守備力と勝負強い打撃が持ち味のノイジーが、キャンプ序盤から右肘痛を訴えて調整が遅れた。このままアピールが続けば前川の開幕スタメンも見えてくる。
ミエセスも23日のオープン戦・巨人戦で本塁打を放つなど持ち味のパワーでアピール。一方で期待された小野寺や井上、野口らは、オープン戦が始まって以降、なかなか目立ったアピールには至らず。レギュラー争いには巻き返しが必要となる。