阪神・ゲラ 気温9度でも155キロ 剛球K斬り聖地デビューに岡田監督「順調に来てんちゃう」 変化球の制球力評価

 8回、楽天打線を無失点に抑えるゲラ(撮影・田中太一)
 8回、リリーフカーに乗ってマウンドに向かうゲラ
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 「オープン戦、阪神2-5楽天」(6日、甲子園球場)

 オープン戦6連敗となった阪神だが、今年初の甲子園で新助っ人が頼もしい本拠地デビューだ。ハビー・ゲラ投手(28)=前レイズ=が最速155キロの直球で3球三振を奪うなど、震える寒さの中で1回無失点の熱投。2試合連続の好投で守護神候補としての期待が膨らんだ。岡田監督の評価も「順調に来てんちゃうかなあ」と上昇一途だ。

 気温9度と冷え込んだ聖地の寒さを忘れさせるような熱のこもった投球をお披露目した。「とにかく甲子園初登板だったので、感じよく、心地よく投げられたら」。胸を高鳴らせて八回のマウンドに上がったゲラが思惑通りの結果を残した。

 先頭の石原にはスライダーを2球続けてストライクゾーンに投げ込んだ後、ファウルで粘られながら7球目もスライダーで遊飛。続く黒川との対戦は圧巻だった。2球連続見逃しであっさり追い込むと、最後は155キロの直球をズドン。高めのつり球にバットが空を切って3球三振だ。

 2死から伊藤裕に右前打を許したが、最後は入江を初球のスライダーで三ゴロ。ポンッとグラブをたたいてから、坂本と言葉を交わしてベンチへ戻った。本拠地初登板で低めに制球された危なげない17球。スタンドの1万4458人の視線を独り占めにし「たくさんファンの方がいたし、いい球場だし、いい雰囲気だし、投げられて楽しかったです」とご満悦で、甲子園のマウンドにも「グッド!!」と好感触を得た。

 曇天の下、零封で出番を終えると、「キョウ、チョット、サムイ」と流ちょうな日本語で感想も述べた。「暖かくなったら、もっと体が動く?」との問いには、ここでも日本語で「ソウデスネ」と返答。最速155キロをマークした直球には「最終的にはもうちょっと出るんじゃないかなと思います」と自信をのぞかせた。

 2月25日の中日戦に続く2試合連続無失点でポテンシャルの高さを示し、岡田監督も「スライダーのコントロールがええよな。カウントを取る球とかな」と変化球の制球力を評価。かねてクローザー適性を認めてきたが、「これで155(キロ)とか出るんやもんな。ストレートもな」とニンマリだ。

 ゲラか、岩崎か-。開幕へ向けて守護神決定はまだ先となるが、パナマ出身右腕は「しっかり仕事ができるように、毎日練習していきたいと思います。自分は中継ぎ投手として、どこでも言われたところで投げるだけです」と勤勉な姿勢。日に日に上達している日本語に比例するように、“助っ人株”もどんどん上がっている。

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