阪神 開幕投手は青柳に決定 岡田監督明言「強いタイガースをお披露目する」 開幕ローテもほぼ確定
阪神・岡田彰布監督(66)が7日、大阪市内で行われた「2024 阪神タイガース激励会」で今季の開幕投手を青柳晃洋投手(30)と明言した。青柳は昨年に続いて2年連続2度目の大役となる。指揮官は3月29日の巨人との開幕戦(東京ド)に向けて「2024年の、また新しい強いタイガースをお披露目する一番の絶好の機会」と期待を込めた。開幕投手が確定したことで、開幕ローテもほぼ固まった。
2019年以来、5年ぶりに開催された「激励会」で、岡田監督はアッと驚くサプライズを用意していた。秦会長、杉山オーナーに続いて壇上に立つと「(去年)納会の時にね、開幕投手と目が合ったと言うたけど…」と切り出し、“岡田流ジョーク”を交えながら、開幕投手を公表した。
「今年はじゃなしに、今年も、3月29日は青柳でタイガースはスタートしたいと思うんで。日本シリーズからの連投になるけど大丈夫かな(笑)。なかなか珍しいケースかもしれないけど、まずは青柳で、3月29日、東京ドームで、2024年のまた新しい、強いタイガースをお披露目する絶好の機会というかね…」
激励会の約4時間前。甲子園での全体練習後、開幕投手について問われた際は「(青柳は)まだ1イニングしか投げてないもん、名前だけで行かれへんで。(先発の)明日の楽しみにしとこ」とほほ笑んでいた。ところが参加者211人の前での大役の発表だ。激励会の会場を盛り上げ、青柳のモチベーションを上げるだけでなく、チームの士気も高めてみせた。
2年連続で大役を担う右腕への期待は大きい。開幕を託した昨季はふがいない姿に厳しい言葉も投げかけた。それでも日本シリーズでは3勝3敗で迎えた第7戦の先発に抜てき。「青柳で始まり、青柳で終わる」の言葉通り、38年ぶりの日本一を勝ち取った。「まあ、一番今年やってやろうという一人かも分からんな、青柳が」。昨年の不調については2021、22年の疲労を考慮しており、完全復活も期待した。
これで開幕ローテはほぼ固まった。3月29日からの巨人との開幕カード(東京ド)は青柳、大竹、才木。4月2日からのDeNA3連戦(京セラ)は週頭の初戦を村上に託し、2戦目以降は伊藤将、西勇で臨むことが確実だ。スピーチでは選手への信頼も込めた。チームはオープン戦開幕から6戦全敗。それでも「自分たちの本番は3月29日の東京ドーム」ときっぱり。「キャンプから取り組んできた成果をベストな状態で持っていってくれればそれで十分」とうなずいた。
午前中は岡田監督やコーチ、選手、球団関係者ら約130人が兵庫県の西宮神社で必勝祈願を行い、指揮官は「連覇」「球道一筋」としたためた絵馬を奉納した。「今年はもうこの一つの目標しかないんで、とにかくみんなで連覇に向かってシーズンを勝ち抜くというかね」。アレンパロードは青柳から幕を開ける。