阪神・森下 課題の内角攻め克服へ“大谷打法”挑戦中 バット寝かせた新フォーム導入
「オープン戦、ロッテ(降雨中止)阪神」(12日、ZOZOマリンスタジアム)
“大谷流”で理想をつかむ!阪神・森下翔太外野手(23)が12日、バットを寝かせる新フォームについて語った。内角攻めの克服を課題としている中、ドジャース・大谷翔平選手(29)も練習で取り入れているという打撃フォームを導入。シーズンへ向け、試行錯誤を重ねながら打撃向上につなげていく。
雨が降りしきるZOZOマリンの室内練習場で木製バットの音が響き渡る。森下は新フォームで一球一球、感触を確かめた。
「試行錯誤しながら、もっと自分の中で理想に近づけるようなバッティングをできるフォームを模索しながらやっていきたいと思います」
6、7日に侍ジャパンのメンバーとして欧州代表戦に出場。チームに戻った8日・ヤクルト戦(甲子園)の第2打席から、バットを寝かせてから始動するフォームに変えた。実はこの打法、あの“大物”も取り入れていた。
「大谷さんもバッティング練習中はバットを寝かせた状態から打ってたりする」。森下が口にしたのはドジャース・大谷の名前だった。自身も大学時代、同様のフォームを導入していた時期もあったというが、プロに入り再び挑戦。大谷と同じように、この日の打撃練習ではバットを寝かせるフォームで打ち込んだ。
さまざまな面で試行錯誤を続けている。昨年12月にグリップが太い「ピート・ローズ型」のバットを作製。春季キャンプでは旧型バットや他に作製したバットなど数種類を試してきた。「インコースを力強くはじけるようなスタイルになるのが一番」と掲げる現在の理想。少しでも近づくために、今度はフォームに工夫を凝らしているというわけだ。
フォームを変えてからは8打数3安打と状態は上々。本人も「打ちやすいのは打ちやすい」と話しながら、「(バットを)寝かせてる状態から立たすっていう段階の時にタイミングとかは難しくなってしまう」とデメリットも明かす。ただ、あくまで違うのは構えた時だけ。トップの位置も変わらないといい、「打ちにいくときに(バットを)寝かせながら打ちにいくわけではないので。結局やってることは変わらない」と話した。
バットを寝かせた状態でも、立たせた状態でも「同じような打ち方で打てれば」と森下。「やりながらって感じですね」。シーズンへ向け、新フォームで固定するか否かは実戦で試しながら決める考え。失敗を恐れず挑戦し、理想を追い求めていく。