阪神・岡田監督 絶好機で空振り三振の佐藤輝に苦言「練習でスタンドいっても一緒いうことやろ、そんなの」

 「オープン戦、中日0-0阪神」(15日、バンテリンドーム)

 名古屋の虎党は苦虫をかみつぶした。阪神は0-0の九回、森下、大山の連打で無死一、三塁。先制の絶好機にバンテリンドームはこの夜一番の盛り上がりを見せた。だが5番・佐藤輝は空振り三振。岡田彰布監督(66)は佐藤輝の状態について聞かれると、苦言を呈すしかなかった。

 「え?新聞ですごいこと書いてるやんか。何本もスタンド入ってって。もう結果を見たら分かるやんか。状態なんか。俺が言うより結果見とったら分かるやんか、ええか悪いか、練習でスタンドいっても一緒いうことやろ、そんなの」

 前日、佐藤輝はバンテリンドームでの全体練習で柵越えを連発し、復調気配を漂わせた。だが試合になるとバットが湿ってしまう。25歳の誕生日だった13日のオープン戦・ロッテ戦の九回に16打席ぶりの安打となる適時打をマーク。一転、この日は4打数無安打。エース・柳に左飛、二ゴロに打ち取られると、第3打席は祖父江の前に再び左飛。そして九回はマルティネスの152キロ高め直球にバットが空を切った。

 「どんな当たりでもバットに当てて、前飛んだら何かが起きるけどな。三振は何も起きない。空振りは、それだけのことや」と岡田監督。昨季から何度も指摘しているだけにもどかしい。佐藤輝もまた「何とか前に飛ばしたかったですね」と悔しそうに振り返った。

 プロ4年目の開幕まで2週間を切った。今年こそ、佐藤輝は覚醒できるのか。オープン戦とはいえ真価が問われている。

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