阪神・岡田監督心配「29日にいけるよう」 近本&大山&森下ベスト布陣組めないまま終了、オープン戦最下位「関係ないわ」
「オープン戦、オリックス5-2阪神」(24日、京セラドーム大阪)
阪神は24日、オープン戦の全日程を終え、3勝14敗1分けで2018年以来6年ぶりの最下位が確定した。岡田彰布監督(66)は「収穫は、あんまなかったなあ」と総括。欠場した近本光司外野手(29)ら負傷者について「(開幕戦の)29日にスタメンいけるように願ってるだけ」と心配そうな顔を浮かべた。
勝敗は度外視のオープン戦とはいえ、岡田監督の表情はどこか浮かない。「最後にちょっとケガ人出たしなあ。まあ、そんな重傷やないから、それだけや」。気がかりなのは勝負の行方よりも負傷者の状態だった。
下半身の張りを訴えている大山はベンチ入りこそしたが4試合連続で欠場。近本は蓄積した疲労を考慮され2試合連続でベンチを外れた。右足を痛めていた森下は九回2死満塁から代打で登場し、二飛に倒れたが、3試合ぶりの出場を果たしたことは光明だった。「あとはそれ(負傷者)が治って、(開幕の)29日にスタメンいけるようにな。それを願ってるだけやわ」。岡田監督は祈るように言葉を紡いだ。
オープン戦18試合を戦い終え、3勝14敗1分けで、18年以来6年ぶりの最下位が確定した。14敗は00年に並ぶワースト記録。総仕上げの一戦だったが、負傷者続出でベストオーダーを組めなかった。先発の才木が5回1失点と粘ったが、1点リードの七回に島本が2失点で逆転を許し、八回も石井が2失点。昨季盤石を誇った中継ぎ陣が波に乗り切れない。誤算の多かったオープン戦を総括し、収穫を問われた指揮官は「まあ収穫は、あんまなかったなあ」と思わず苦笑いした。
虎将はそう言うものの、もちろん収穫は得ている。六回に2番手で登板した岡留が1回をわずか8球で封じ込め、オープン戦計7イニングを無失点で終えた。前日に開幕スタメンが確定した前川は七回に代打で出場。痛烈な二塁打を放って好調を維持している。
最下位は吉兆の前触れでもある。過去4年間のセ・リーグでは、20年に優勝した巨人から21、22年連覇のヤクルトまで3年連続でオープン戦の最下位チームがペナントを制している。岡田監督も11日に自ら「4年間で3チームが優勝してる言うてるやんか」と語っていた。巨人は20年に2勝、ヤクルトは21年3勝、22年4勝でペナントを制したが、阪神も3勝と“どんでん返しV”の最低条件はクリアしている。
オープン戦は想定外の結果に終わったかもしれないが「そんなん全然関係ないわ」と笑い飛ばした。まずは主軸の回復が最優先。万全の態勢を整え、連覇への第一歩を踏み出す。