【藤田平氏の眼】岡田阪神は勝負勘を試合の中で取り戻す作業必要
「巨人4-0阪神」(29日、東京ドーム)
球団史上初の連覇を目指す岡田阪神は、4安打完封負けで黒星発進。デイリースポーツ評論家・藤田平氏(76)は「勝負勘を、試合の中で戻していくことが必要」と指摘した
◇ ◇
結論から言えば、岡田監督も口にするとおり143分の1。開幕戦を落としたことが、シーズンに大きく響くということは考えづらい。
とはいえ、敗戦には理由があり、慌てる必要はないが修正するべき部分は試合を重ねる中で、しっかりと対応したい。
出来として、抜群とは思えなかった戸郷に対し、三回までに4安打。しかし森下の一撃を梶谷のファインプレーで阻まれて以降は“いい打球”も出ないまま試合終了を迎えた。
この日に関して言えば、特に佐藤輝に見られたように、ボール球に手を出した末の凡退が多かった。昨年、徹底して選球眼にこだわって打線をつないできたチームとすれば、ここは継続していきたいところだ。
また三回、巨人の新人・佐々木に許した内野安打は青柳が処理したが、ボテボテで三塁線に切れていく、捕っても間に合わない打球。であれば、ファウルになればもうけものと判断し、佐藤輝から「捕るな」の声がけがあってもいい。
そうした勝負勘を、試合の中で戻していくことが必要と感じた。