トミー・ジョン手術発表の阪神・下村「レベルアップして戻ってこられるように」

 11日に右肘内側側副靱帯の再建手術(トミー・ジョン手術)を受けたことを発表した阪神ドラフト1位・下村海翔投手(22)=青学大=が12日、鳴尾浜での取材に応じた。

 「いろんな人に助言をいただいて、最後は自分で決断したので、この決断を今後、いいものだと言えるように、これから一生懸命取り組んでいきたい」と前向きな面持ちで語った。

 下村は1月19日の新人合同自主トレで初のブルペン入りを果たし、春季キャンプは2軍の具志川で慎重に調整を進めた。キャンプ中、ブルペンに入ったのは2月10日に立ち投げで20球を投じた1度のみ。1、2月の時点で痛みは「0ではなかった」と告白した。「あまり投げられなかった」というキャンプの練習では一軍投手と関わる時間もあり、才木、高橋、小川、岩崎、岩貞らに相談した。岩崎からは「今は無理する時期じゃない。5年、10年、長く活躍できる選択をした方がいいよ」。才木ら同じ手術をした先輩からは「やって後悔はない。やるなら絶対早い方がいい」と言われてその言葉が響いた。

 3月以降も鳴尾浜球場で別メニュー調整し、ブルペン投球も行わず。最終的な手術の決断は3月中旬だった。「リスクはあるのは分かってたんですけど、今後の自分のためにというか、活躍するためにはこの選択がいいんじゃないかっていう風に思いました」と数ある中から気持ちを固めていった。周りから多くの助言を受け、最後は「焦ってすぐ決断っていうわけではなくて、本当にいろんな選択肢はあったんですけど。入団してからノースロー調整とかいろんな調整をしてきても、やっぱり状態が上がらなかったっていうのが、自分の中では決め手」と覚悟を決めた。

 一般的に実戦復帰は1年から1年半を要する。今後はトレーナーと相談ながらリハビリを進める。「恩返しじゃないですけど、この(リハビリ)期間しっかりやることやるべきことをやってしっかりレベルアップして戻ってこられるように頑張りたい」一日も早い復帰が待ち遠しい。

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