「ウエスタン、阪神０－１ソフトバンク」（１４日、鳴尾浜球場）

　「もんちゃーん」。客席から黄色い声援が飛び交う中、阪神・門別啓人投手が今季最長７回５安打無失点の快投だ。

　初回からテンポ良くスコアボードに０を刻み、「ブルペンから全然良くなくて」と“本調子”ではなかったものの「悪い中でも抑えられたのは良かった」と安堵（あんど）した。試したかった「フォークで三振」は７奪三振のうち３つ。三回、２死で佐藤直を迎えると２球で追い込み空振り三振に仕留めた。五回の先頭・リチャードにも１３５キロ、六回はイヒネに１２９キロでバットを振らせ磨いた球種を披露した。

　野手にも助けられた。五回、２死二塁で笹川の放った右前打を井上が強肩で本塁に送球。六回は佐藤直の二遊間への打球を遠藤が好捕し、七回２死二塁では渡辺が谷川原の痛烈な打球を体で止めてアウトにした。

　チームは九回に失点して連敗となったが、和田２軍監督は門別について「駆け引きがしっかりできてるね。（去年から）もう数段成長している」と絶賛。１軍で腕を振る準備はできている。