阪神・木浪 満塁男健在、先制V打で打線に火「何とか1点を取って青柳さんを楽に」
「阪神7-0中日」(19日、甲子園球場)
全て塁が埋まれば、自然と力が湧き上がる。“満塁男”の本領発揮。阪神・木浪聖也内野手(29)が先制V打で打線に火を付けた。
「チャンスで回ってきたので、何とか1点を取って青柳さんを楽にさせたいと思っていました」
仲間がつないでくれた二回1死満塁の絶好機。「いくと決めていたので」と強い気持ちで打席へ向かった。1ストライクから、メヒアの内角高め150キロ直球をうまく右肘を抜いてはじき返し、鋭い打球を右前へ。先発の青柳に心強い援護点をプレゼントした。
これが今季初の満塁機だったが、昨季は満塁で18打数8安打の打率・444という数字を残した“満塁男”。変わらぬ勝負強さを示し「たまたまです」と謙遜しつつも「意識しないって言ったらウソになります。チームの流れも良くなりますし、勝手に『打ってやろう』となるので、その気持ちがあるからなのかな」と秘けつを語った。
一方で「自分は打つより守りが大事」と言い切る。六回の守備では、2死一、二塁のピンチで村松が放った三遊間への打球を逆シングルで好捕して二塁へ転送する好守も披露。「守備の良い流れを打つ方にも持って行けたら」とうなずいた。
下位打線に、この男がいる安心感。「このまま自分のやるべきことを、しっかりやりたい」。“恐怖の8番”が味方にいると、こんなにも頼もしい。
◆満塁男健在や! 木浪は今季初の満塁機。2023年の満塁機は18打数8安打で打率.444、19打点、1本塁打と相性の良さを誇った。21年からこの日までの成績は打率5割(22打数11安打)、25打点。プロ通算でも打率.349(43打数15安打)、35打点。