阪神・大山 これぞ主砲!虎の子の1点叩き出した 2戦連続タイムリー「点数を取るしかないので」

 4回、先制となる適時打を放つ大山(撮影・北村雅宏)
 勝利に貢献しナインとタッチ(撮影・田中太一)
2枚

 「阪神1-0ヤクルト」(18日、甲子園球場)

 虎の子の1点であっても、4番のバットで六甲おろしを響かせたことに価値がある。阪神・大山悠輔内野手(29)が四回に決勝の適時打を放った。17日のスタメン復帰後、2戦連続での打点となり、直近6試合で3度目となる1-0勝利に貢献。これで1点差試合も11勝3敗と、接戦での勝負強さを満員の甲子園で示した。

 迷いはなかった。ここで打つしかない。4番が突破口を開く。打球が三遊間を抜けると、聖地の大歓声が大山の背中に降り注いだ。

 「点数を取るしかないので。ランナーをかえすことだけ、初球からいく気持ちでしっかり準備をしていました」

 試合を動かしたのは四回だ。先頭から中野、近本と連続四球で無死一、二塁の好機となり、4番が打席へ。ヤクルト・ヤフーレが投じた初球、高めに浮いたカットボールを上から叩いた。打球は左前に転がり、その間に二走・中野が生還。試合の主導権を握る先制点を奪った。

 チーム初安打となった一撃は2試合連続のタイムリーだ。16日の中日戦(バンテリン)では岡田政権下で初となるスタメン落ちを経験。前日17日に2試合ぶりに先発復帰すると、2安打1打点と結果を残した。

 今季は、なかなか状態が上がってこない。開幕から自己ワーストとなる75打席目で1号をマークするなど、ここまで打率・219と低迷。チームの勝利に貢献するために、何とか打たないといけない。本拠地での試合後にはベンチ裏でバットを振り、遠征先でも宿舎にバットを持ち帰りスイングした。また、全体練習前には室内で打撃練習。最善の準備を行い、試合に臨んでいる。

 本来の姿ではない中でも、チームを勝利に導くために奮闘する主砲。岡田監督は「昨日も今日も飛んでるコースがええだけでな。本人は納得いってないと思うけど。あの1点が結局決勝点になったわけやからな」と4番の一打にうなずき、「Hのランプがついて、打点もついてという。それが一番、バッターに対しての復調の薬やで」と完全復活のきっかけをつかむことを期待した。

 チーム一丸となり、1点差を守り切っての完封勝利。貯金は5とし、首位の座を死守した。「勝つことが全てなんで。勝つことってすごく難しいんだなっていうのは、毎試合毎試合戦っていて感じますし。チーム全員で勝ち取った勝利。また、明日も試合があるので頑張ります」。苦しんだ経験が糧になり、乗り越えた結果は力に変わる。首位を走り続けるために。大黒柱がチームを引っ張る。

 ◆阪神の1点差試合 この日の勝利で11勝3敗。セの他球団で勝ち越しているのはDeNA(7勝5敗)、巨人(8勝6敗)。また1-0での勝利は4試合目。これで阪神の1得点試合は4勝3敗2分けとなった。1点しか奪えなかったゲームで勝ち越しているのは12球団でも阪神のみと、接戦を勝ちきる投手力、試合運びのうまさが際立っている。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス