【糸井嘉男氏の眼】確実に新庄イズム浸透!打順もワクワク さすがにタテジマは想像できなかった
「阪神2-8日本ハム」(29日、甲子園球場)
日本ハム・新庄剛志監督(52)がメンバー表交換時に古巣・阪神のユニホームで登場した。かつての本拠地で現役最終年だった06年に続く“新庄劇場”を繰り広げ、古巣のファンも魅了。試合では手塩にかけた選手が躍動し、監督として甲子園で初勝利を挙げた。デイリースポーツ評論家の糸井嘉男氏は日本ハムの強さが際立つ結果になった評し、「新庄イズムが浸透し、打順でもワクワクさせてもらった」と称賛した。
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新庄監督には驚かされました。メンバー交換で阪神のユニホームを着てくるんですから。岡田監督とハイタッチするのかなと注目していたのですが、さすがにタテジマは想像できなかったです。
試合は日本ハムの強さが際立つ結果となりました。4-2の七回1死一塁から代打・野村選手がエンドランのサインに左前打で応えて一、三塁にチャンス拡大。次の1点をほしい場面で、勝負どころと見たのでしょう。一塁の代走に送った五十幡選手も二盗を決め、水谷選手が2点タイムリーを放つのですから、確実に新庄イズムが浸透していると実感できました。水谷選手、万波選手の1、2番を含めて打順でもワクワクさせてもらいました。
阪神は三回の攻撃が悔やまれます。1死満塁から森下選手、大山選手が凡退。確かに伊藤投手のギアチェンジは素晴らしかった。タラレバになってしまいますが、1点でも返せていれば、違った展開になっていたでしょう。万波選手ら打つべき人が打った日本ハムとの差が勝敗を分けました。
前川選手は日々勉強だと思います。初回、左中間への飛球のランニングキャッチはナイスプレーでした。一方で二回は左翼線の飛球を捕球できず、ピンチを広げてしまいました。打撃でも真っすぐを狙いながら、ファウルにしてしまう場面が何度かありました。ただ、へこたれることはありません。こんな時こそ、ハッスルハッスル!レギュラーを奪いにいけ!前を向いて頑張ってほしいですね。