阪神・才木 連敗止めた!今季3度目の完封勝利「最後は気合」九回大ピンチ真っ向勝負でねじ伏せた

 完封勝利を挙げた才木は梅野と抱き合って大喜び(撮影・田中太一)
 ロッテを完封し、ガッツポーズで雄たけびを上げる才木(撮影・西岡正)
 ロッテ打線を相手に力投する才木(撮影・田中太一)
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 「ロッテ0-1阪神」(2日、ZOZOマリンスタジアム)

 魂の完封劇だ。阪神・才木浩人投手(25)が9回6安打無失点の好投で今季3度目の完封勝利。泥沼の連敗を「5」で止めると同時に、チームに交流戦初勝利を導いた。森下の先頭打者本塁打による1得点のみと援護は最少だったが、虎の子の1点を気迫の116球で守り抜いた。

 雄たけびを上げて、うれしそうに笑った。才木は27個目のアウトを取ると、大歓声を浴びながらのガッツポーズ。梅野と抱き合って喜びを分かち合った。「最後は気合なんで。本当に良かったです」。1点を守り抜き、今季3度目の完封勝利。苦しむ虎を交流戦初勝利に導いた。

 1点リードの九回。ロッテは4試合連続で土壇場の九回に試合を振り出しに戻していた。チームは2試合連続でサヨナラ負け。先頭の小川に中前打を浴びると、右翼席が沸いた。「ちょっと嫌な雰囲気はありました」。続く高部も内野安打で無死一、二塁。腹をくくるしかなかった。

 打席にはソト。捕手の梅野は強気のリードで奮い立たせてくれた。フルカウントから内角直球を選択。完璧に詰まらせて遊ゴロ併殺打に打ち取った。あと一人。ポランコにも真っ向勝負を挑んだ。4球連続の真っすぐでカウント2-2。最後も全力のストレートで二ゴロに仕留めた。

 八回2死三塁でも岡を抑えると、ほえて、グラブをたたいて、感情を爆発させた。この時点で球数は99球。ベンチは迷わず九回も才木に託した。「もうアイツに任すしかあれへんやんけ」と岡田監督。プロ初の無四球完封で、シーズン2度の「1-0」完封は14年のメッセンジャー以来、10年ぶりの快記録だ。

 先発投手として、決して球種が多いわけではない。150キロを超える速球に自慢のフォーク、スライダー、カーブの4球種。でも、増やそうとはしなかった。「他の球種を覚えて、今の真っすぐの質が落ちるなら今のままでいい」。序盤はカーブで緩急を使い、スライダーで的を絞らせない。6奪三振中、5つはフォークが決め球。「それぞれがいいものになれば、4球種で圧倒できる」。己を信じ、まさに圧巻の投球。リーグトップタイの6勝目を挙げた。

 交流戦は昨季から30イニング連続無失点。自身の登板日だった5月26日の巨人戦(甲子園)から続いた連敗を「5」で止めた。「何とか止めてやろうと思ってました」。3位ながら首位の巨人とは0・5ゲーム差。「こういう投球を継続してできたら」。大きな大きな6月初勝利。この1勝から反攻が始まる。

 ◆単独投手によるシーズン複数回「1-0」完封勝利 阪神先発投手がシーズン2度以上でスコア「1-0」の完封勝利を記録したのは、2014年のメッセンジャー(2度)以来、10年ぶり。日本投手に限れば74年の古沢憲司(2度)以来、50年ぶりとなった。なお、ビジターで2度記録した投手は69年の江夏豊(計3度)。また、シーズン最多は68年の江夏で6度。

 ◆連敗ストッパーや! 才木の登板日でチームの連敗が止まったのは4度目。そのうちの3試合で勝利投手。なお交流戦は23年から30イニング連続無失点中。

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