若生智男さんが死去 交流戦元年のロッテ-阪神戦で始球式 訴えていた「ユニホームは大事にしなさい」の言葉

 大毎(現ロッテ)、阪神、広島で通算121勝をマークし、指導者も歴任した若生智男さんが3日、肝臓がんのため千葉県船橋市内の病院で死去した。87歳だった。

 若生さんは2005年からスタートした交流戦で思い出のマウンドを踏んでいた。千葉マリンスタジアム(現ZOZOマリンスタジアム)で行われたロッテ-阪神戦で始球式を務めた。

 「交流戦だからこそ、歴史をたどっておれが始球式をやることになったんだろうね」と感慨深げに語っていた若生さん。ロッテ(毎日、大毎56~63年)、阪神(64~74年)両チームで優勝を経験し、引退後も両球団でコーチも務めた。

 始球式に登板するのは初めてだったが、「やっぱりマウンドはいいね」と笑顔を見せていた。ただ「当時のユニホームにもう一度そでを通したかった」。現役当時、ユニホームは1人1着で、不景気もあり、小山正明らとの世紀のトレードで移籍する際、チームに返却しなければならなかったという。

 「だから、若い選手にはユニホームを大事にしろよと言ってきた」と語っていた若生さん。戦後のプロ野球を支え、球界の発展に尽力してきた名投手がまた1人、この世を去った。

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