「ウエスタン、広島６－３阪神」（４日、由宇球場）

　のどかな由宇球場で阪神・佐藤輝明外野手が攻守にハツラツとしたプレーを見せた。２軍に降格してから４日で２０日が経過。格違いの存在感が薄れることはない。「状態はいい。（集中力は）高まってたと思います」とうなずいた。

　まずは先頭で登場した二回。２球目インハイのカットボールを右翼へはじき返し、フェンス直撃の安打に。一挙３得点となる口火を切って６試合連続安打とした。三回２死にはフルカウントから中前打を放ち、マルチ安打を記録。六、八回は左飛に倒れたが、内容の濃い打席を送った。

　岡田監督が笑顔で１軍昇格の条件に挙げた「全打席ホームラン打ったら価値あるけど」という言葉はＸ（旧ツイッター）でトレンド入りするほど話題に。指揮官からの強烈なメッセージに「頑張ります」と佐藤輝も短い言葉に力を込めた。

　三塁守備では２度のゴロをそつなくさばいた。和田２軍監督は「非常に集中して打席に入れてるし、その集中力が守備の方でも少しずつ結果として表れてきている」と評価。続けて「今まで守備は『静』から『動』って感じだったんだけど動きが出てきてるんでね」と着実な成長を認めた。「守備もいろいろ試しながらいいプレーも出てるんで。もっとうまくなっていきたい」と佐藤輝。貪欲にアピールを続け、１軍へ返り咲く。