阪神痛恨、連夜の逆転負け 岩崎またあと1人から 岡田監督嘆く「2点じゃ絶対やられるで」

 「阪神2-3楽天」(5日、甲子園球場)

 阪神は「あと1人」からまた、白星がこぼれ落ちた。2-1で迎えた九回、岩崎優投手(32)が痛恨の逆転2ランを浴びて逃げ切り失敗。球団ワーストの交流戦3カード連続負け越しで、4カード連続負け越しとなった。岡田彰布監督(66)は「2点じゃ絶対やられるでって言うてるんよ」と、ずっと続いている得点力不足を嘆いた。まだ貯金は1つある。チーム一丸でなんとか苦境を脱したい。

 悲鳴と絶叫が甲子園にこだました。フルスイングから放たれた白球は快音を残して右翼スタンドへ消えていく。あと1死…。勝利目前で逆転2ランを被弾した岩崎は、ぼうぜんと立ち尽くした。

 「(投げミス?)そうですね。申し訳ないです」。セーブシチュエーションでは1日・ロッテ戦(ゾゾ)に続き2戦連続の救援失敗。前夜はゲラが打たれ、2軍に降格したばかり。左腕は「申し訳ないです」と繰り返した。

 目を覆いたくなるような結末だった。2-1の九回、先頭・小深田の安打から2死二塁のピンチを背負うと、1ストライク3ボールから、外角に構えた坂本のミットが内寄りに動く。甘く入った直球を小郷に思い切り振り抜かれた。

 「(岩崎はまさか?)ふっふっふ。それは結果やろ、それまで2点じゃあかんていうね」

 試合後、岡田監督は薄ら笑いを浮かべて、打線に矛先を向けた。この日、大山が出場選手登録抹消。本来は主軸を担うべき佐藤輝、ノイジーも欠く中、前川を2番で起用した。円陣を組んだ三回に前川の適時二塁打で先制。五回は森下の適時打で2点目を奪った。だが、後続が倒れ、いずれも1点止まり。複数得点を奪えず、重苦しさを拭えない。

 「(2番・前川は)点を取るためやろ。だからバッターがどういう気持ちでね。俺、五回から言うてた。2点じゃ絶対やられるでって言うてるんよ」。打線は先発・内を打ち崩せず、中継ぎ陣からも追加点を奪えない。くしくも指揮官の予感は現実となってしまった。

 打つ手は尽くしていた。2-0の七回は2死一塁から大竹に代えて石井をマウンドへ。右腕が代打・浅村に安打を許すと、再びベンチを出て島本を投入。左腕が小郷に四球を与え2死満塁とピンチを広げると、4番手・漆原に託した。スタンドがどよめく中、必死の“マシンガン継投”で逃げ切りを図った。だが、最後に悲劇が待っていた。

 「そらもうずうっとやんか、バッターの奮起って。今頃言ってもしゃあない。そんなもん、1点2点ばかりでのお」。13試合連続4得点以下の打線に岡田監督は嘆き節だ。今季ワーストの4カード連続負け越し。交流戦に入り、甲子園では4戦全敗の惨状。それでも貯金はまだ1ある。今季最大の苦境を迎えても、前を向いて戦いたい。

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