阪神・ビーズリーが来日初完投 完封逃すも自身3連勝 虎5カードぶり勝ち越しで首位・広島と1差

 完投勝利を挙げたビーズリーは天を仰いで喜びをかみしめる(撮影・田中太一)
 先発し、力投するビーズリー(撮影・田中太一)
 西武打線を相手に力投するビーズリー(撮影・立川洋一郎)
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 「阪神4-1西武」(8日、甲子園球場)

 超満員の聖地で虎の助っ投が仁王立ち。ジェレミー・ビーズリー投手(28)が4安打1失点の堂々たる内容で、来日初の完投勝利。お立ち台で虎党の大歓声を浴び、自慢のヒゲをぴくつかせた。チームも5カードぶりの勝ち越しを決め、交流戦最下位から脱出。リーグ首位の広島にも1ゲーム差に再接近した。9日は才木が先発。西武に3連勝して再進撃や!!

 勝利の瞬間、帽子を脱いで誇らしげに天高く掲げた。ビーズリーが来日初完投で自身3連勝。あと2人で完封こそ逃したが、大学時代以来という完投劇でチーム16日ぶり連勝の立役者となり、「完封できたら良かったけど勝つことが一番だね!!」と喜びをかみしめた。

 抜群の安定感が光った来日最多の119球だった。二回と五回には併殺を決めて、ピンチの芽を摘んだ。「ダブルプレーは大きかったね。少ない球数の時にできたので助かったよ」。六回無死一、二塁のピンチも最後は連続三振で切り抜けて、雄たけびを上げた。

 惜しむらくは直訴して臨んだ九回だ。「最後のイニングはバタバタしたかな。ちょっと力んだ」と振り返ったように、甲子園を「ビーズリー」コールが包む中、先頭から単打、四球、暴投で無死二、三塁。渡辺の好守でアウト1つを奪ったが、元山の二ゴロ間に1点を返されて、悔しそうに太ももをたたいた。

 今季初昇格から前回登板1日・ロッテ戦(ゾゾ)まで3試合計17イニングを投げて、わずか1失点。この日を含めて右打者からの被安打は1本のみで、「横回転でスピンしてくる大きいスライダーに、右打者が慣れてないのが要因かな」と自己分析する。

 現状に満足することなく、調整も工夫してきた。アメフトのボールを使ったキャッチボールもその一つ。「今、腕のタイミングがちょっとズレてる感じがするんだ。特にフォークを投げるんだったら、合っていないと。フットボールを投げて体と腕のタイミングを合わせる作業をしてたんだ」。向上心を持ち続けた結果、この日は「最近は荒れていたフォークの感覚も良かったね!!」ときっちり修正できた。

 球団助っ人では19年のガルシア以来、5年ぶりの完投勝利。どん底だったチームに勢いを与えそうな連勝に、岡田監督も「今日はほんとにね、ビーズリーに尽きますね」と最敬礼だ。

 バッテリーを組んだ梅野への感謝を示すかのように、お立ち台では「タイガースファンズ、明日モ、勝ツバイ!!」と決めゼリフを拝借。「昨日今日と違うチームになったようにみんな生き生きしている。これから乗って勝っていけそうな気がするよ」。再進撃を目指す猛虎に、価値ある1勝で勇気をもたらした。

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