阪神・森下“翔タイム”再び 昨年日本Sで勝負強さ知らしめた7打点 「去年は去年」まずは同級生・曽谷打つ
阪神の森下翔太外野手(23)が10日、昨季の日本シリーズと同じカードになる11日からのオリックス戦(京セラ)で全力プレーを誓った。昨年の同シリーズでは新人最多記録の7打点を挙げて優秀選手賞を受賞。チームは3連勝中と勢いに乗るが、相手も5連勝中と絶好調だ。白熱の関西ダービーになることは間違いなしで、森下が今年も京セラで主役の座を奪う。
今年も関西が熱気で包まれる。11日の大阪の天気予報は気温30度の真夏日。この一戦を待っていたかのように、お天道様も強く照りつける。昨季、白熱の頂上決戦を戦った、阪神とオリックスの関西ダービー。オープン戦を除けば、219日ぶりの激突となる。森下も自然と言葉に熱がこもった。
「強いチームなんで、やっぱりうまくいくことばかりではないと思う。やるべきことをしっかりやって、全力は尽くしたいと思います」
23年は阪神がセ・リーグを18年ぶりに制し、オリックスは3連覇を成し遂げた。そして、日本シリーズは4勝3敗の激闘で岡田監督が京セラドームで宙を舞った。MVPは近本。森下は勝負強さを全国に知らしめ、新人最多記録の7打点で優秀選手賞に輝いた。
今年は3月22日から24日にオリックスとのオープン戦があったが、森下は右足の負傷で出番は1打席だけ。昨季の交流戦でもオリックス戦は2軍調整中で出場がなかった。対オリックスへのイメージはいいはずだが、頭はリセットしていた。
「もう関係ないっすね。去年は去年、今年は今年で。あんまり去年のことは意識してないですね」
相手は曽谷、エスピノーザ、田嶋の先発が予想される。中継ぎ陣を見ても、平野佳や山崎、宇田川など昨季の主力はいない。8日は斎藤、9日は佐藤がプロ初勝利を挙げた。森下の言葉通り、昨季とはチームがガラッと変わった印象だ。
そして、11日の先発・曽谷とは同級生。大学4年時にはオランダで行われた、ハーレムベースボールウィークでともに日の丸を背負った。昨年6月21日のウエスタン・オリックス戦(鳴尾浜)では3打数2安打。あれから、約1年。今年は1軍の舞台での対決となり、またしても快音を響かせたい。
チームは前カードの西武戦で3連勝し、交流戦の最下位から脱出。首位の広島を1ゲーム差で追っている。交流戦最後の6連戦は好調のオリックスと、パ首位のソフトバンクが待ち受ける。まずは、京セラドームで勢いを加速させることができるかが鍵を握る。森下が優秀選手賞の再現となれば勝利は近づく。
◆2023年の日本シリーズ 2005年以来、18年ぶりリーグ優勝を決めた阪神とリーグ3連覇のオリックスによる日本シリーズ。1964年に阪神と南海が対戦して以来、59年ぶりとなる関西球団同士の対戦で、森下は歴代新人最多打点更新となる7打点をマーク。日本一を決めた第7戦で3安打するなど30打数8安打で打率・267と要所で活躍を見せシリーズ優秀選手賞に選ばれた。