阪神、魔の火曜日5連敗 今季ワーストタイ15三振、7度目の零敗 岡田監督「そらしんどいわ」
「オリックス4-0阪神」(11日、京セラドーム大阪)
火曜日に勝てない。昨年の日本シリーズの再現となったオリックスとの関西ダービーの初戦は、打線が今季ワーストタイの15三振を喫して、今季7度目の完封負け。連勝は3でストップした。これで火曜日は5連敗。岡田彰布監督(66)は「そら、しんどいわ」と、6連戦の初戦で勝利をつかめない現状を嘆いた。
試合後の岡田監督はどこかあきれたような表情で会見の場に現れた。
「(囲み取材)やるで。何もないけど」
指揮官の「何もない」という言葉が試合を象徴していた。15三振は4月14日・中日戦(バンテリン)に並ぶ今季ワーストタイ。今季7度目の完封負けで連勝は3で止まった。火曜日は5月7日・広島戦(甲子園)から5連敗。重要な6連戦の初戦と位置付ける試合で2勝6敗2分け、勝率・250と勝ち星を拾えない現状が、勢いに乗り切れない要因となっている。「そら、しんどいわ」と漏らしたひと言に苦悩がにじんだ。
相手先発・曽谷の前に三振の山を築いた。初回は1死から前川が中前打で出塁したが森下、近本が連続三振に倒れた。さらに四回1死から5者連続三振も喫した。
1点を先制された直後の六回は三塁側ベンチ前で円陣を組んで臨んだ。先頭の前川が左前打で出塁。1死から近本が左前打で続き、2死一、二塁で佐藤輝が高いバウンドの一塁ゴロにヘルメットを飛ばしながら必死の走塁で内野安打をとした。満塁の絶好機で打席にはミエセスが入ったが、直球とフォークで追い込まれると、最後は真ん中のスライダーに手が出ず、見逃し三振に終わった。
「そら、あかんわなあ。ボール球を振って、ストライクを見送ったら。あれだけ見逃してお前、ストライクなわけやからなあ」と指揮官の嘆きは止まらなかった。
昨年6月の対戦では3回2/3で6得点と打ち込んだ2年目左腕に12三振を献上。一方で7安打を浴びせながら無得点に終わった。左腕攻略のキーマンとして指名した渡辺が2安打、前川が3試合連続の複数安打と気を吐いたが木浪、中野、森下らが無安打と打線が分断された。3三振の中野は「ボール球を振って(曽谷を)助けてしまった」と猛省。虎将は「もう極端やな、打てるもんと打てんもんとな」とため息交じりにつぶやいた。
先制された試合は7連敗と反発力も欠いている。西武戦で同一カード3連勝を飾った勢いも消し飛ぶような敗戦で、首位広島とのゲーム差は2に広がった。「(今日は)何にもないわ、終わりや、終わり」。気持ちを切り替えるように、岡田監督は会見を締めくくった。