【谷佳知氏の眼】阪神打線から「これを狙おう」という意図が伝わってこない エスピノーザにも自分のペースで投げ込まれた

 7回、反撃のチャンスに空振り三振に倒れる佐藤輝(撮影・立川洋一郎)
 9回、一ゴロに倒れて腰に手をやる佐藤輝(撮影・北村雅宏)
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 「オリックス4-0阪神」(12日、京セラドーム大阪)

 阪神が昨年の日本シリーズの再戦となったカードで2連敗。今季8度目の完封負けとなり、開幕戦と開幕2戦目の巨人戦以来の2戦連続零敗となった。精彩を欠く打線に、デイリースポーツ評論家の谷佳知氏は「狙い球をしっかりと絞り、思い切って捨てる球種をつくる」と指摘した。

  ◇  ◇

 今の阪神打線は投げていてマウンド上で怖さを感じないのだろう。第1戦の曽谷に引き続き、エスピノーザにも終始余裕を持って、自分のペースで投げ込まれていた。

 150キロ台中盤の直球にツーシーム、スライダー、カットボール、そしてナックルカーブと変化球の種類も多く、手元でよくボールが動き、攻略が難しい投球だったのは確かだ。ただ、全般的に各打者がボールを見過ぎている印象を受けたし、ファーストストライクを簡単に見逃すケースが目に付いた。

 いい投手を崩すには、すべての球種を追いかけてはいけない。

 狙い球をしっかりと絞り思い切って捨てる球種をつくる。そんな対応が必要だ。阪神の打線全体からは残念ながら、「これを狙おう」という意図がなかなか伝わってこなかった。三回の打席で16球粘った坂本のように、しつこく食らい付く姿勢も各打者にもっとほしい。簡単にアウトにならないことが大事になってくる。

 この試合、唯一と言ってもいいチャンスは七回、エスピノーザを引きずり降ろした後の2死満塁だった。

 佐藤輝は2番手の富山の前に空振り三振に倒れたが、現状ではああいう数少ないチャンスで1点でも、2点でも取って、流れを変えていくしかないだろう。

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