気持ちを表に出さない阪神・豊田 意外と熱い「ヒロシ」

 2回、プロ初安打を放ち、ベンチの歓声に応える豊田(撮影・立川洋一郎)
 4回、木浪の適時二塁打で生還し、森下(右)とタッチを交わす豊田(撮影・立川洋一郎)
 2回、プロ初安打を放った豊田は塁上で喜ぶ(撮影・田中太一)
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 「オリックス0-5阪神」(13日、京セラドーム大阪)

 阪神・豊田寛外野手(27)が2年ぶりとなる今季初スタメンで二回にうれしいプロ初安打を記録した。四回には左翼フェンス直撃の二塁打で好機を広げ、23イニングぶりの得点を呼び込んだ。チームは連敗を2で止め、2年連続セ・リーグ30勝に一番乗り。関西ダービー3戦目でオリックスに一矢報いた。

 豊田は多くを語らない。「気持ちの浮き沈みが表に出ない」と周囲の人は話す。プロ入り後は苦しい日々を送ってきた。それでも言葉には出さず、試合に出る日も出ない日も、黙々と練習に打ち込んだ。表に出さないがゆえに努力が伝わりづらい面もあるが、「意外と熱い。秘めているものがある」とあるチームメートは明かした。

 少し人見知りな性格だが、一度心を開くと結構話す。誰かのボケに乗っかり、ツッコんで笑わせ、「本当いいとこ取りだな!」とうらやましがられることも。自身でも「B型だから」と話すほどマイペースで穏やかで、人当たりがいい。ファームではコーチや先輩から「ヒロシ」、とかわいがられ、後輩には「ヒロシさん」と慕われてきた。

 「疲れたら甘い物が飲みたくなるんよ」と遠征先ではスターバックスコーヒーを探すのがおきまり。必ず頼むのは「エスプレッソアフォガードフラペチーノのホイップ追加」と甘党でもある。ヒロシの新たな魅力はまだまだこれからたくさん見られるだろう。(デイリースポーツ阪神担当・山村菜々子)

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