阪神・原口 「神の左手」タッチかいくぐり先制点 二回特大ファウルから七回打ち直し2号ソロ

 「オリックス0-5阪神」(13日、京セラドーム大阪)

 無我夢中だった。阪神・原口が真っ白の本塁ベースに向かって、飛び込んでいく。「一生懸命、セーフになりたいという気持ちで走って、うまくできたんで良かった」。先制を呼び込んだ、間一髪の神走塁。背中まで土まみれのユニホームが激走の証しだった。

 両軍無得点の四回1死二、三塁。原口は三走だった。内野は前進守備。梅野のゴロは遊撃へ飛んだ。「自分がイメージしてたよりも送球がワンテンポ来てなかった」。紅林の返球がワンバウンドになり、想像よりも1歩分進めた感覚があった。

 「そこから無我夢中。どうやってタッチをかいくぐろうかと考えてる暇もなく、体が反応した」

 若月のミットを見事に交わして、左手の指先で本塁に触れた。土山球審は両手を広げて、セーフとジャッジ。微妙な判定に中嶋監督はリクエストを要求した。比較的、長めの検証の末に判定は変わらず。「最初の1点が大事やったんで、セーフになれて良かった」。23イニングぶりの得点にベンチも盛り上がった。

 これだけでは終わらない。4点リードの七回2死では才木の直球を捉えて、左越えへ2号ソロ。「追加点がほしいとベンチでも言っていた。そこで1点が入って良かった」。二回1死でも左翼ポール際に特大ファウルを放っていたが、4打席目で打ち直してみせた。

 この日が今季4試合目の先発出場。5月16日・中日戦(バンテリン)での初先発では本塁打を打ったが、それ以降の2試合は無安打だった。「スタメンで出た時に打ててなかった。そこは少し気になってたところだったので…」。代打が主戦だが、先発起用に燃えないわけがない。心のモヤモヤを吹き飛ばした。

 打線が苦しむ中で1本塁打、2四球と存在感たっぷり。「シンプルな考えで入ってます」。無走者ならチャンスメーク、好機では走者を返す。変な気負いはない。与えられた場所で、目の前の一打、一球に集中する。

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