阪神・近本 復調の兆し 4番奮闘10戦ぶりマルチ 甲斐から決めたリーグトップタイ9盗塁

 「ソフトバンク2-0阪神」(14日、みずほペイペイドーム)

 ロッカーを出ると、表情を変えずにバスへと向かった。14三振を喫して完封負け。阪神・近本光司外野手(29)は完敗に感情を押し殺した。それでも左翼席から三塁スタンドを埋めた阪神ファンにとっては、4番が見せた復調の兆しは次戦への希望だった。

 モイネロに対して、初回2死二塁はカウント3-1から止めたバットに、内角高めの直球が当たってゴロが二塁前へ。俊足を飛ばして内野安打とした。六回1死はフルカウントから外角低めのスライダーを捉え、ライナーで遊撃の頭上を越える中前打を放った。2日・ロッテ戦以来となるマルチ安打。1日・同戦から4番に座ってから2度目の複数安打となった。

 しかし、チーム屈指の好打者が「(直球は)捉えていませんけど」と話したように、打線全体が150キロ超の直球に鋭いカーブなどを織り交ぜてくるモイネロに苦しんだ。

 すると、4番は難攻不落の左腕を足でも崩しに行った。続く原口への4球目に二塁へスタート。際どいタイミングだったが、1日・ロッテ戦以来の盗塁を決めた。リーグトップタイの9個目で、新人から6年連続2桁盗塁にあと1とした。

 この試合まで4番として13試合に出場して46打数10安打、打率・217。「1、2、3番で(好機を)つくって今の打順で回ってくるのは、また違うんだと少し感じた」。下位打線がつないで打席に入る1番との違いに難しさを感じつつ、自身の状態が良くない中でも、低調な打線で重要な役割を全うしようとしている。

 一方では「いい経験をさせてもらっている」と前向きにも話す。打率・272、6本塁打はチームトップで、23打点も森下に次いでチーム2位。打線全体が低調で、4番にかかる重圧は大きくなるが低迷打破には近本のバットが欠かせない。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス