阪神 死球で左肩甲骨骨折の木浪 仲間に事実を打ち明けず離脱「自分のことに集中してほしい」同僚にも相手にも見せた気遣い
阪神は16日、木浪聖也内野手が「左肩甲骨の骨折」と診断されたことを発表し、出場選手登録を抹消した。この日、チームと共に球場入りした木浪は治療を受け、試合前練習後に帰阪。その中である気遣いを見せていた。
「大丈夫だと思っていたんですけど…」と無念の胸中を明かした木浪。だがチームメートには骨折していることを自らの口から伝えなかった。その理由として「今、みんなも試合に向かっていってるんで。抹消しますなんてことはあんまり言えないというか、みんな自分のことに集中して欲しいので」と明かした。
あえて同僚に抹消することを明かさず、静かに球場を離れた木浪。だがその思いは全員がしっかりと受け止めていた。初回、前川の満塁ホームランで一挙4点を先制。中野、糸原が死球を受け、渡辺にも顔面付近への1球がありながらもグッとこらえた。
先発の才木は7回1失点の好投で連敗を止めた。岡田監督は試合後、「いや、心配っていうか、骨折してるんやもん。しゃあない、それはもう。心配もクソもそれはもう抹消や」と無念さをにじませつつ語った。
「しっかり早く治るようにやるだけだと思います」と前を向いた木浪。前日には「カツを入れてもらいました」と相手投手への気遣いを見せていた中、自分の事よりも他者への心配りを優先してチームを離脱した。