阪神・梅野の礎「すずらん」塩豚丼&豚丼 スタッフ・高田さん「礼儀正しく、男前」当時からリーダーシップ

 交流戦ラストゲームでの活躍を誓う梅野(撮影・立川洋一郎)
 学生時代によく食べていた塩豚丼
 梅野が利用していた頃と変わらない「すずらん」の店構え
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 虎戦士の幼少期や学生時代の思い出の味を取り上げる企画「虎戦士の強~い味方」。第2回は、17日に33歳の誕生日を迎え、通算1000試合出場にあと「1」と迫っている梅野隆太郎捕手が、福岡大時代に足しげく通った弁当屋「すずらん」(福岡市)を紹介する。低価格でボリューミーという、文字通り学生の味方と呼ぶにふさわしいお店。当時接客していたスタッフの高田愛さんが、大学生梅野の“勇姿”を振り返った。

  ◇  ◇

 球団生え抜き捕手では田淵幸一以来2人目となる1000試合出場の金字塔を、18日にも打ち立てる梅野にとって、プロの世界で戦う体の礎を築いたのが「すずらん」でのランチだった。福岡大から道1本を挟んだだけの場所で、徒歩1分とかからない。弁当屋だが店内でも飲食可能で、食堂のような雰囲気で40座席ほど。梅野はテイクアウトではなく、学科の仲間や野球部のチームメートと昼食時に利用し、イートイン派だったという。

 「ホントに学校の目の前で、思い出の場所。弁当なんで基本的には袋に入れて持って帰るんですけど、中でも食べられたんで、僕らはそこでたむろって食べよった。授業の合間の昼ご飯として。あそこが大学時代、一番食べていたところです」と“青春の味”を回想した梅野。「今は行けてないんですけど思い返してたら、また行きたいな、また食べたいなと思いますね」と懐かしんだ。

 スタッフの高田さんの記憶には、リーダーシップにあふれた梅野の振る舞いが焼き付いている。「礼儀正しい子で、気さくに話しかけてくれましたね。後輩と来たときにはおごってあげて。男前を見せていて、すごいなと思ってました」。捕手としての姿にも重なったといい、「全体を見なきゃいけないポジションですが、お店でも周りとコミュニケーションを取って、みんなに気を使って、まとめている感じで。慕われてましたよ」と述懐する。

 弁当屋ではあるものの、丼物がメニューの中心。中でも梅野が「交互に食べてました」というほどお気に入りだったのが、塩豚丼(470円)と豚丼(460円)だ。塩豚丼は看板商品のひとつで、塩だれにつけ込んだ豚肉と鶏の唐揚げ3個が、白米350グラム(大盛り)に乗っかって、腹ぺこ大学生でも満足のいくボリューム感となっている。一方の豚丼は白米ではなく、生姜焼き風の豚肉の下がチャーハンなのが特徴だ。それぞれの味付けは、梅野が食べていた約10年前と変わらない。

 プロに進んだ梅野は故郷・福岡を離れたが、高田さんは変わることなく気に掛けてきた。「去年はケガをして試合に出られない時期がありましたが、今年はケガなくシーズンを戦って、いい結果を残してほしいですね。お忙しいでしょうけど、またいつかお店に寄ってもらえたら」。捕手として猛虎史に名を刻む躍動は、学生時代の体作りを支えてくれた「すずらん」への、何よりの恩返しとなる。

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