阪神・大山 4番で昇格即マルチ サヨナラに歓喜「チームが勝ったことが一番」

 「阪神1-0DeNA」(21日、甲子園球場)

 「4番ファースト、大山」のアナウンスが響き渡る。待ってましたといわんばかりに聖地が大歓声と拍手に包まれた。阪神・大山がリーグ再開初戦で1軍復帰し、即定位置に座った主砲。マルチ安打を放ち、サヨナラ勝ちには笑顔で歓喜の輪に加わった。

 「チームが勝ったことが一番なんで。この勢いで明日も頑張ります」

 不振で5日に2軍降格となり、16日ぶりに出場選手登録された一戦。いきなり快音を響かせた。二回の先頭。カウント1-2からジャクソンが投じた4球目、154キロ外角直球に食らいついた。逆方向へはじき返した打球は一、二塁間を破る右前打。5月31日のロッテ戦以来、21日ぶりに「H」ランプを光らせた。

 何とか先制のチャンスを作ろうと奮闘した。四回1死一塁。2球で追い込まれながらもファウルで粘り、カウント1-2から右腕の内角寄り153キロ真っすぐにバットを合わせた。肘を畳んだコンパクトなスイングで中前打。5月17日のヤクルト戦以来、約1カ月ぶりとなる複数安打を記録した。

 開幕から打撃の状態が上がらず、2日のロッテ戦を終えた時点で打率・199。5日に出場選手登録を抹消された。チームの先頭に立ち、引っ張っていかないといけない立場であることは分かっている。「なるべく早く状態を上げるしかないですし。とにかくやるしかない」と前だけを見据えて、復調を目指した。

 戦列を離れた悔しさはファームでの日々にぶつけた。試合前には早出特打に参加し、試合後には特守を行うなど精力的に体を追い込んだ。自宅に帰れば、テレビで1軍の試合を観戦。「戻った時に自分がどういう仕事ができるのかを考えながら」と常にチームのことを思っていた。

 仲間と一丸となり、つかんだ勝利。もう戦列は離れない。背番号「3」が大きな背中で猛虎を引っ張る。

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