阪神・岡田監督 監督通算700勝「全然忘れてましたけどね」 節目星呼んだ“近本外し”迷わず決断 

 監督通算700勝のボードを掲げる岡田監督(80)=撮影・飯室逸平
 7回、前川の適時二塁打に喜ぶ(左から)熊谷、糸原、植田、近本、坂本(撮影・中田匡峻)
 中日に勝利し、ファンにあいさつをする岡田監督(撮影・中田匡峻)
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 「阪神8-1中日」(27日、甲子園球場)

 試合終盤に降り出した雨は、節目の勝利を祝うシャワーのようだった。阪神・岡田監督が史上20人目の監督通算700勝に到達。あと1勝と迫りながら、2連敗と引き分けで3度足踏みしていた。試合後、雨にぬれながら記念のパネルを受け取り頭上に掲げると、ようやく笑みがこぼれた。

 「それも全然忘れてましたけどね。これはもう積み重ねなんで。長いことやってたらね、(勝利数は)増えていくと思いますけどね」

 記念の1勝は岡田監督らしく動いて手に入れた。今季初めてスタメンから近本を外した。「ずっと(調子が)悪かったからや。まあ、いい機会やったからな」。ここまで打線をけん引してきた近本だが、26日は6打数無安打に終わるなど、6月は19試合で打率・167、0本塁打、3打点と急失速。虎将は聖域なきメンバー編成で「1番・中堅」に島田を起用した。

 島田が初回、先頭で粘り強く四球を選ぶと、続く中野の初球でランエンドヒットを仕掛けた。三回は2死から再び島田が内野安打で出塁し、中野の初球でスタート。惜しくも失敗に終わったが、停滞する打線に島田の足で躍動感を生み出した。

 1点を先制した直後の七回無死一、二塁で打順が前川に巡ると、中日は左腕・斎藤にスイッチ。ここでも岡田監督が動いた。「『バントはない』言うただけ。バントしたらまた森下飛び出すやろ」。ユーモアを交えながら裏側を明かしたが、前川によると「『引っ張ってこい』と言われた」という。端的かつ的確な助言で痛烈な右翼線への適時二塁打を引き出し、「左ピッチャーでもね、打てるっていうのを見せてくれた」と目を細めた。

 8得点は5月16日・中日戦(バンテリン)の9得点以来で、2桁安打は9日・西武戦(甲子園)以来12試合ぶり。打線復調の気配を語っていた25日から一日遅れとなったが、予言通りの打線爆発となった。それでも「明日、試合ならんと分からんよ。これで絶対打てるいう保証なんかないやん」と慢心はない。一切の隙を排除し、一つ一つ勝利を積み重ねていく。

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