阪神・野口 キラリ1軍デビュー!代打で出場、強烈ライナー 岡田監督「誰が見てもええやんか」と高評価

 「ヤクルト6-1阪神」(29日、神宮球場)

 ヒットは出なかったが、光るものを見せた。初の1軍昇格を果たした阪神・野口恭佑外野手(23)が五回に代打でプロ初出場。右翼の守備にも入り、2打数無安打に終わったが、積極的な打撃で岡田彰布監督(66)から「誰が見てもええやんか」と高評価を得た。チームは1得点にとどまり、3位転落。長打力を秘めた新戦力に、打線の起爆剤としての期待がかかる。

 「代打・野口」がコールされると、神宮に詰めかけた虎党が大いに沸いた。その歓声に応えるように、見せた積極的なスイング。偉業達成はならなかったが、期待が膨らむデビュー戦だった。

 「緊張もあったんですけど、全然落ち着いてプレーできたんじゃないかなと思います」

 プロ初打席は“まさか”だった。五回2死で登場すると、奥川の投じた3球目が左手に直撃。一度もバットを振ることなく、思わぬ形で初出塁を記録し、「違う意味で爪痕残っちゃったかなと(笑)」とちゃめっ気たっぷりに話した。ただ、ここから好機が拡大し、中野の適時打でホームイン。初得点もマークし、「チームに貢献することは大事なので、良かったんじゃないかな」とうなずいた。

 この日の意識は「とにかくストライクだけというか。自分が打てる球を打とう」。その気持ちが2打席目以降に表れた。七回1死では石山の初球・カーブに迷わずバットを出し、三ゴロ。九回の最終打席でも清水が投じた初球の直球を思い切り振り抜いた。抜けたかと思われた痛烈なライナーは惜しくも、三塁・村上のグラブに収まった。

 球団史上初の育成出身野手のデビュー戦安打とはならなかった。「惜しかったんですけど、次につながると思うんで、しっかりまた切り替えてやっていけたら」。それでもファーストストライクから振りにいく持ち味を存分に発揮できた。岡田監督も「ええんちゃうの。誰が見てもええやんか。打球を見ても」と手放しで称賛。初安打は放てなかったが、存在感が光った3打席だった。

 代打の後は森下と代わる形で右翼守備に。打球も落ち着いて処理した。野口が奮闘した一方、森下は3打数無安打。指揮官も「そんなん悪いどころちゃうよ。一緒や、ナンボ言うてもあかんわ」と嘆きが止まらない。

 それだけに野口が打線の起爆剤となれるか、期待は大きい。野口も「バッティングが一番のアピールポイントなので、バッティングを見せて、守備でも走塁でもしっかり貢献できるように」と力を込めた。次戦こそ初安打、そして“ニューヒーロー”となる。

 ◆野口 恭佑(のぐち・きょうすけ)2000年7月17日生まれ、23歳。長崎県出身。180センチ、86キロ。右投げ右打ち。外野手。創成館、九産大を経て22年度育成ドラフト1位で阪神入団。昨年11月に支配下登録。今季ウエスタンは56試合で打率.308、1本塁打、26打点。

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