阪神・佐藤輝 延長十回意地のマルチも 短冊に込めた「サヨナラホームランを打てますように!!」打ちたかった

 2回、中前打を放つ佐藤輝
 延長10回、左前打を放つ佐藤輝(撮影・中田匡峻)
 (右から)熊谷、佐藤輝、渡邊、糸原、小幡、戸井の短冊
3枚

 「阪神1-2DeNA」(5日、甲子園球場)

 阪神・佐藤輝明内野手が「夏のこどもまつり」の短冊に願いを込めた。「サヨナラホームランを打てますように!!」。1点ビハインドの延長十回2死一塁。神からの導きなのか、一発を打てばプロ初のサヨナラ弾という場面で打席が巡ってきた。

 1ボールから森原の直球に詰まりながらも、左前打。本塁打とはならなかったが、意地のマルチで気を吐いた。ただ、次打者の島田が凡退でゲームセット。「ツーベースを打てば1点やったんで」。試合後は悔しさをにじませるしかなかった。

 唇をかんだ理由はそれだけではなかった。六回1死一塁では角度のついた打球を放ちながらも、左翼フェンスの手前までしか届かず。手応えは確かだった。だからこそ一塁を回ると天を見上げ、重たい足取りでベンチへと下がっていた。

 「いい当たりは打ったんですけどね。ちょっと広いですね、甲子園」

 難敵のジャクソンを4試合目でも攻略できず。チームは連敗で勝率5割に逆戻りとなった。この雰囲気を変えられるのが佐藤輝だ。ここ5試合は21打数7安打で打率・333。間違いなく、打撃の状態は上向いている。「自分の中では引きずるとかない。また寝て、新しい一日を迎えたいと思います」。七夕は7月7日。まだ、願いをかなえる時間は残っている。

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