【中田良弘氏の眼】決勝点献上の阪神・石井は投球のテンポが良くない 相手に合わせる必要はない、持ち前の大胆な投球を

 10回、勝ち越しを許した石井(撮影・石井剣太郎)
 10回、勝ち越しを許した石井(撮影・石井剣太郎)
 10回、佐野(後方)に勝ち越し適時打を浴びた石井(撮影・中田匡峻)
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 「阪神1-2DeNA」(5日、甲子園球場)

 阪神が延長戦で敗れ、2連敗で再び貯金ゼロに。4位に転落した。延長十回、5番手で登板した石井が先頭のオースティンに安打で出塁を許すと、続く牧の打席で暴投、進塁打で1死三塁のピンチを背負うと佐野に勝ち越し適時打を浴びた。デイリースポーツ評論家の中田良弘氏は石井について「投球のテンポが良くない」と指摘した。

  ◇  ◇

 決勝点を献上した石井はいい時に比べて、投球のテンポが良くない。打者を見過ぎてしまって、自分の間合いで投げられていない印象を受ける。

 延長十回から登板し、先頭のオースティンに1ボールからの151キロ真っすぐが高めに入って左前打を許した。暴投と二ゴロで1死三塁となり、佐野には外寄りのナックルカーブをしぶとく中前に運ばれた。ボール自体が悪かったというより、持ち前の思い切りの良さが感じられなかった。

 石井は4日の広島戦、3-3の八回2死満塁から暴投で決勝点を与えた。それを引きずってしまった面があったのか。結果的に自分の投球ができず、2試合連続で敗戦に関わってしまった形だ。

 状態が良かった時は腕を振って強気に、自分のペースでどんどん投げ込むことができていた。相手に合わせる必要はない。勝敗を決する大事な場面で投げるプレッシャーに負けることなく、持ち前の大胆な投球をもう一度、取り戻してほしい。

 先発のビーズリーが走者を出しながらも6回を1失点と踏ん張り、七回以降に勝ちパターンの桐敷、ゲラ、岩崎、石井を投入した阪神にすれば、自分たちのペースの試合だったとも言える。継投でしのいでいくロースコアの接戦は落としたくない。こういう試合を確実に取っていくことが今後はチームにとってもより大事になってくる。

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