阪神・森下 降格後初実戦で即弾 OB福留氏から金言「やることはいっぱいある」
「2軍練習試合、阪神1-3日本生命」(7日、鳴尾浜球場)
6日に出場選手登録を抹消された阪神の森下翔太外野手(23)が7日、2軍本隊に合流し、プロアマ交流試合・日本生命戦(鳴尾浜)に「3番・右翼」でフル出場した。2打席目には先制ソロを放ち、最短10日での昇格を早速アピール。日本生命の特別コーチで、球団OBの福留孝介氏(47)からも金言を授かり、意欲的な一日を過ごした。
鳴尾浜の澄み渡る青空のように、森下の表情に一切の曇りはなかった。「最短で上がれるようにしたい」。降格後初先発で左翼へ弾丸ライナーの先制ソロ。四回2死から山本の139キロ直球を真芯で捉えた。「一本出たんで良かった」。最高気温34度と焼けるような暑さの中、笑みがはじけた。
今季初の2軍再調整。6月30日のヤクルト戦(神宮)での安打を最後に7月は無安打だった。1打席目も風がなければ一発という左飛。本塁打の後は三ゴロ併殺打、右飛だったが、自身8打席ぶりの快音を響かせた。
試合前練習中には福留氏から声をかけられた。「降格してやることはいっぱいある。そういうことをやってたら大丈夫でしょ」。アーチを描いても満足することはない。試合後には室内練習場で1時間超の特打を敢行した。
「自分の中でしっくり来るものが、“これ”っていうものがつかめればいい」
自主トレからの取り組みは継続し、改めてフォームを見つめ直す考え。自分の課題と向き合い、大粒の汗をかくこともリフレッシュになる。「すごく充実した日々は過ごせるかなと思います」。下を向いている時間はない。すでに切り替え、前しか向いていなかった。
日本生命には旧友も在籍しており、再会には「いい刺激をもらった」と語った。福留氏からは去り際に「じゃあ森下、頑張れよ!」と激励された。スタンドでも森下タオルが揺れていた。応援してくれる人たちがいる。七夕の再出発。短冊には「強くなれますように!!」と願いを記した。虎の未来を背負う男が、強くたくましく成長する。