阪神・岡田監督 執念4連続代打で劇勝呼んだ ラッキーポロリ「そのミスで点取るのも、それももう野球」

 「阪神2-1ヤクルト」(9日、甲子園球場)

 飽くなき勝利への執念が土壇場で結実した。「最後まであきらめずにやった結果じゃないですかね」。阪神・岡田監督が九回に4連続代打の勝負手を繰り出し、2試合連続サヨナラ勝ちを導いた。

 1点を追う最終回。先頭の佐藤輝が左飛に倒れ、1死となったところで岡田監督が勝負に出た。まずは島田の打順で代打・野口。7日・DeNA戦(甲子園)でプロ初安打と初打点を挙げた成長株は「とにかく何とかしようと思って、塁に出ようと思った結果」と四球を選んだ。指揮官は野口に代えて代走・植田を送り出すと、続く梅野には代打・渡辺を起用。右飛で2死となったが、この日2安打と四球で全打席出塁していた小幡には、原口を代打に送った。

 7日のサヨナラ勝ちに貢献した背番号94は左前打で出塁し、2死一、二塁となった。投手・石井に打順が巡り、この時点で野手は坂本、熊谷、豊田しか残っていなかった。岡田監督は坂本を選択。坂本は三ゴロ失策で出塁し、2死満塁となり、最後は近本が決めた。

 「あそこで九回、出し惜しんだってしょうがないからな」と采配を振り返った。延長戦に突入した場合、植田に遊撃、熊谷に右翼を守らせるとベンチに豊田一人しか残らないことになるため「大山ライトの用意させとったよ」と明かした。リスクを覚悟の上で、勝負を懸けたタクトだった。

 一方で冷静さも持ち合わせた。1点ビハインドの六回1死一、二塁のチャンスで佐藤輝が見逃し三振。続く島田の打順では「まだ仕掛けるの早いかなと思って。まだもう一回チャンスあるかなと思ったんで」と代打を送らず、そのまま打席に立たせた。島田も見逃し三振に倒れて好機を逸したが、焦ることなく勝負の局面を見極めた。

 総力戦で3試合連続の逆転勝ちを収め、貯金3まで回復した。攻めの采配に相手のミスも絡み、劇的な勝利を引き寄せた。「そのミスで点取るのも、それももう野球や、はっきり言うて」。そう胸を張った表情には、勝負師の自負が込められていた。

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