阪神・野口 4連勝2位浮上へ大仕事 プロ初スタメン初タイムリー 岡田監督の予言的中「先輩面でいけるやろ」

 4回、奥川(手前)から同点打を放つ野口(撮影・山口登)
 6回、坂本が右中間に適時二塁打を放ち、ベンチの野口(中央)は両手を大きく回す(撮影・山口登)
 お立ち台で笑顔でガッツポーズの大竹(左)と野口(撮影・中田匡峻)
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 「阪神4-1ヤクルト」(10日、甲子園球場)

 痛快な暑気払いだ。阪神・野口恭佑外野手(23)が「6番・右翼」でプロ初スタメン出場し、1点を追った四回2死二塁から、プロ初タイムリーとなる同点の中前適時打。六回1死一、三塁では、三塁走者を本塁へ迎え入れる意図のある高いバウンドの遊ゴロで貴重な3点目をたたき出した。チームは4連勝で2位に浮上。首位・巨人に0・5差に迫った。

 雌雄が決すると主役の若虎は手をたたきながらベンチを出て、ナインを迎えた。プロ初スタメンの野口が2打点で、今季2度目の4連勝を導く大仕事。「勝ったときの喜びがすごいし、楽しいです」と甲子園の歓喜を肌で感じて、白い歯をこぼした。

 見せ場は1点を追う四回に訪れた。2死二塁のチャンスで打席に入った。「追い込まれてからは何とかしようという気持ちが強かった」。カウント2-2からの内角直球を中前に運んで、プロ初適時打となる同点打。「他の人が打ったらめっちゃ喜ぶけど、自分が打ったらあんまり調子乗りすぎても、ダメかなと思って」と塁上では沸きに沸くベンチへ、控えめに右手を向けた。

 攻撃が終わって守備位置に戻るときには、「野口コール」が湧き上がると、間髪入れずに四方に頭を下げる初々しさ。六回1死一、三塁の第3打席では三塁走者を本塁へ迎える意図が見える高いバウンドの遊ゴロを放ち、2打点目をマークした。

 練習前にスタメン起用を知らされたが落ち着いていた。当初は鳴尾浜で2軍戦に出場してからナイターに向かう予定がキャンセルとなり、「そういうこと(スタメン)も頭に入れていたので、驚くことはなかった」と心の準備はできていた。岡田監督も試合前から「奥川とどっちが上や?1個上やったら、先輩面でいけるやろ」と期待の大きさを示していた。

 育成からはい上がり、先月28日に初昇格を果たすと、7日のDeNA戦でプロ初安打と犠飛による初打点をマーク。お祝いに中野からはルイ・ヴィトンの香水を贈られ、「自分もそういう先輩になりたいと思います」と心遣いに感謝した。この日は、2軍で共に汗を流してきた戸井、井坪、新人の下村らが生観戦。1軍を目指す後輩の脳裏に頼もしい姿を焼き付けた。

 チームは首位と0・5ゲーム差の2位に浮上。七夕の夜に続く2度目のお立ち台で、不慣れなマイクパフォーマンスにかみながらも、虎党に思いを伝えた。「この勢いのまま名古屋に行って、ずっと勝ち続けられるように頑張ります」。12日からの中日3連戦でも、躍動する野口から目が離せない。

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