【藤田平氏の眼】阪神・野口は若手らしい懸命さが好結果に 「『運』を持った選手」にとって今大事なこと

 「阪神4-1ヤクルト」(10日、甲子園球場)

 阪神・野口恭佑外野手(23)が「6番・右翼」でプロ初スタメン出場でプロ初タイムリーとなる同点の中前適時打。六回にも貴重な3点目をたたき出した。デイリースポーツ評論家の藤田平氏は「若手らしい懸命さ」と好感。今後の成長へ助言も贈った。

  ◇  ◇

 野口は若手らしい懸命さが好結果につながっている。大山や佐藤輝、そして森下と同様、チャンスで回ってくる『運』を持った選手だと感じる。

 四回の同点タイムリーは甘く来たボールを少し詰まりながら右方向へ。7日・DeNA戦で記録したプロ初安打と似た内容だ。彼の良さは打ち急がないこと。本来なら結果を欲しがってボール球にも手を出してしまいがちなのだが、しっかり見送れている打席も多い。そうすれば、この日のようにおのずと相手投手がカウントを取りにストライクを投げてくれる。

 一方で野口の特徴は体が開く点だ。今大事なのは自分を知ること。体が開いてしまうことを認識した上で、打席では少し前に立ってみるとか、ホームベース寄りに立ってみるなど、対処方の引き出しを増やすことが今後の成長につながる。

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