【中田良弘氏の眼】中日・高橋宏はどのチームも打てなかった あのボールに手を出すな!は酷

 「中日3-0阪神」(12日、バンテリンドーム)

 阪神は高橋宏の前に8回3安打無得点、11三振を奪われて今季11度目の完封負けを喫した。阪神OBでデイリースポーツ評論家の中田良弘氏は「きょうの高橋宏は抜群だった。阪神だけじゃなく、どこが立ち向かっても打ててなかった」と語った。

  ◇  ◇

 きょうの高橋宏は抜群だった。直球は当たり前のように150キロを超え、バッターからすれば真っすぐと錯覚するフォークが140キロ後半。8回3安打無得点の11奪三振に抑えられたけど、きょうのデキならば阪神打線だけじゃなく、どこのチームが立ち向かっても打ててなかったと思う。それぐらいの内容だった。素直に相手を評価すべき試合だったと思う。

 3点を追いかけた四回1死二、三塁で、高橋宏は明らかにギアを上げた。大山への初球が155キロ、2球目がこの日最速となった157キロ。2球で追い込んでから、最後は146キロのフォークで空振り三振。佐藤輝も同じ球種、球速で空振り三振に倒れたけど、投げたコース、落ちた場所が最高だった。

 打者からすれば、真っすぐだと思ってスイングをかけたところから、急に落ちてきたように見えたはず。これは高橋宏がしっかりベース板の中でボールを操ったからこそで、あのボールに手を出すな!と言うのは酷だと思う。

 スコア上では0-3だけど、内容的には完敗。連勝は4でストップしたけど、逆に次の試合に向けて気持ちの切り替えがしやすい試合になったと思う。ボロ負けしたり、1点差の試合を落としたりするよりは。大事なのは引きずらないこと。長いシーズンを戦っていれば、こんな試合だってある。きょうの試合はもう終わったことだと線を引けばいい。

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