阪神・岡田監督 無策4、5番に喝「三振は何も起きん」 四回好機で連続K「バット当てたらええねん。内野ゴロでも1点」

 7回、見逃し三振に倒れ、声をあげる佐藤輝(撮影・田中太一)
 4回、空振り三振に倒れる大山(撮影・田中太一)
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 「中日3-0阪神」(12日、バンテリンドーム)

 連勝が4でストップとなる今季11度目の完封負けで、4位転落となった。阪神・岡田彰布監督(66)は四回1死二、三塁から、大山と佐藤輝が連続三振に倒れた場面に触れて、苦言を呈した。チームとしても、今季セ・リーグワーストタイとなる17度目の2桁三振を記録。好投手相手に、いかに好機で得点できるか。悔しい敗戦だが、今後に生かすしかない。

 4連勝の勢いに乗っていたはずの打線が敵地で沈黙した。3安打無得点で12三振。2桁三振は17試合目となり、広島と並ぶセ・リーグワーストの数字となった。九回、最後の打者となった佐藤輝のバットがむなしく空を切ったのは午後8時18分。今季最短タイの2時間18分で試合が終わった。

 「いつも言うてるやん。三振は何も起きないって」。岡田監督がやり玉に挙げたのは、3点を追う四回の攻撃だった。先頭の近本が四球を選び、初めて走者を出した。中野がチーム初安打となる内野安打で続き、1死二、三塁の絶好機で4番・大山に打順が巡った。

 ここで高橋宏が一気にギアを上げた。大山に対して最速157キロの直球を投じ、最後は146キロのフォークで空振り三振。続く佐藤輝にもフルカウントから146キロのフォークで2者連続の空振り三振に斬った。相手右腕をたたえるしかないような投球だったが、それでも岡田監督の目には中軸が最善を尽くしたようには映らなかった。

 「ゴロでもバット当てたらええねん。当たらんやったらどうしようもないわな。4番、5番(打者)に聞いてもらわんと、俺は分からへんよ。内野後ろ下がってるんやから、内野ゴロ打っても1点で、ランナー1人残るわけやから」。3点差とはいえ、試合は中盤に差し掛かったばかり。1点でも奪えば違った展開になったかもしれない。何事も起こせなかったクリーンアップに苦言を呈さずにはいられなかった。

 大山は試合後、無言を貫いた。4三振の佐藤輝は「相手がいいところに投げてきていた。なかなか甘い球が来なかった。投手が良かった」と脱帽するしかなかった。七回の打席では確信を持って見逃した球で見逃し三振に倒れ、判定に不満をあらわにした。ただ、指揮官は「(球審が)ストライク言うたらストライクでしゃあないやん。ほんならファウルしたらええやんか」と佐藤輝の姿勢を疑問視した。

 今季11度目の完封負けで連勝は4で止まった。4位に後退したが、首位・巨人とはわずか1・5差。絶好調の剛腕に屈したが、決して引きずるような敗戦ではない。切り替えて、次の勝利を目指すだけだ。

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