阪神・村上 悔やむ二回、先制点&2ラン被弾「1点にしのげなかった自分が悪い」 7回3失点で6敗目
「中日3-0阪神」(12日、バンテリンドーム)
敵地に大歓声が響く中、阪神・村上が表情をゆがめた。絶好調の高橋宏との投げ合いで序盤に痛恨の3失点。唯一、乱れたイニングが最後まで響いた。
「(失点が)1点だったら、まだどうなるか分かんなかった。(打線は)チャンスをつくってたんで。あそこを1点にしのげなかった自分が悪い」。うつむいて悔やんだのが二回だ。
先頭の福永に粘られ、7球目の直球を右翼線二塁打とされた。高橋周にも右翼線へ鋭いライナーを運ばれると、打球に追い付いていた野口が捕球できず、フェンスまで到達する間に先制点を許した(記録は適時二塁打)。
無死二塁で細川。「止めないといけなかった」と振り返った場面。フルカウントから低めチェンジアップで泳がせた。だが、イメージよりわずかに高かった。「ボールに投げきれなかった自分の反省」。バットの芯で拾われ、左翼席中段への2ランを浴びた。
「(ビハインドが)3点あることでバッター陣にプレッシャーを与えてしまった。打席に立って、すごいピッチャーっていうのは感じたので」。最少失点で踏みとどまれなかったことで打線に力みを生み、高橋宏に余裕を持たせてしまったことを猛省した。
三回以降は立ち直って7回4安打3失点。結果として試合はつくったが6敗目。早くも昨季の負け数に並んでしまった。
課題は明白だ。今季は序盤の3イニングで計19失点。それぞれ計6失点の中盤、終盤より苦しんでいる。「もっとスムーズに一、二、三回を乗り切れれば。先制点を毎試合のように与えてしまっているので」と反省し、岡田監督も「だから勝ててない理由やん」と指摘した。
MVPを獲得した昨季も7月は防御率3・60とシーズンで最も苦しんだ。ただ、その後の8月、9月はともに1点台前半と復調している。得意の時期を前に、村上が我慢の時を迎えている。
◆今季の村上は序盤に… 村上の今季は試合序盤での失点が目立ち序盤、中盤、終盤に分けて成績を比較すると序盤(一~三回)=42回13自責で防御率2・79、中盤(四~六回)=37回5自責で防御率1・22、終盤(七~九回)=15回2/3、5自責=2・87。イニング別の防御率では二、三回が悪く二回=3・21、三回=3・86。