阪神 梅野が好判断のナイススルー「入るの待った」暴投で一塁ベンチに飛び込むボールを見送る 三塁到達の走者が二塁に戻される珍事

 8回、ゲラの暴投が中日ベンチに入るのを見届ける梅野(撮影・飯室逸平)
 8回、力投するゲラ(撮影・山口登)
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 「中日2-6阪神」(14日、バンテリンドーム)

 阪神・梅野隆太郎捕手が好判断を見せた。あわや絶体絶命のピンチとなる状況を救った。

 八回1死から高橋周が左前打で出塁。続く板山の打席でゲラがワイルドピッチし、ボールはバックネット裏に跳ね返って一塁ベンチ前へ転々。梅野はボールを追いかけたが、最後はダッグアウトに飛び込むボールに触れることなく見送った。

 「あえて入るまで待った。(走者が二塁を)回るのは分かっていたから、やべえと思ったけど、(ベンチに)入るのを待った」と梅野。「あそこは止めにいかないで見送ったっす。冷静に」と振りかえった。

 この時点で一塁走者の高橋周は三塁へ到達していたが、審判団の判断で二塁へ戻されることに。ボールデッドとなったことでテイクワンベースの判定となり、審判員が「走者を二塁に戻してゲームを再開します」とアナウンスした。

 もしボールを捕球していれば1死三塁の大ピンチに。犠牲フライも許されない状況となっていたが、ゲラは立ち直って後続を打ち取った。

 ただ打線は4併殺の大拙攻。三回に西勇のタイムリーで1点を先制したが、なおも1死一塁から近本が二ゴロ併殺打に倒れた。七回は先頭の大山が安打で出塁するも、続く前川がフルカウントからのフォークに空振り三振し、スタートを切っていた大山は二塁で憤死。重苦しいゲーム展開となっていたが、延長十回に奮起した。

 代打・原口の決勝適時打、植田の走者一掃3点三塁打、佐藤輝のダメ押し適時二塁打などで一挙5得点。結果的に梅野の好判断が勝利を呼び込む形となった。

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