阪神・岡田監督 100周年に花添える!60年以上関わり続けた“聖地”への思い「野球を始めたら、まず目標は甲子園やんか」

 阪神の岡田彰布監督(66)が29日、甲子園球場が開場100周年を迎える8月1日を前に取材に応じ「甲子園で育ってるからな」などと“聖地”への思いを語った。30日からの巨人戦(甲子園)に向けては「ええ試合になるんちゃう」とニヤリ。甲子園だからこその“岡田野球”で宿敵を倒し、記念すべき3連戦を勝利で彩り、夏のロードへと向かう。

 黒土と芝のにおい、吹き抜ける“六甲おろし”とともに歩んできた。「甲子園で育ってるからな」。父勇郎さんに初めて連れられて来たのが幼稚園の頃だった。それ以来、高校球児として、プロ野球選手として、監督として、60年以上も関わり続けた。岡田監督にとって、甲子園は野球人生そのものだった。

 「野球見に行くのは甲子園やったからなあ」。当時は三塁側の家族席から試合を眺めた。「目線が(グラウンドと)一緒やからな」と、その魅力を語る。いつしか目指すべき場所へと変わった。「野球を始めたら、まず目標は甲子園やんか」。北陽(現関大北陽)の1年時に夏の甲子園に出場した。初めてグラウンドに足を踏み入れ「『広いなあ』と思ったよ」と懐かしそうに振り返った。

 阪神に入団し、本拠地となった。内野の黒土は「スパイクが入ったらな、シャーベットの『シャキ』っていう音がした」という。現役時代に忘れられない光景がある。試合後に引き揚げる時だった。グラウンドキーパーの藤本治一郎氏が懐中電灯を手に、試合中にイレギュラーした場所を手でなでてならしていた。「これはもう粗末にできへんというかな、だからプレーボールかかるまで内野には入らんかったよ」。職人の矜持(きょうじ)が込められた黒土は、岡田監督にとっても聖地のような場所になっていた。

 天候に左右されないドームや人工芝の球場も増えたが、「やっぱり屋外やで。野球場に戻ってきた感じはするよな」と強い愛着もにじませた。

 虎を率いる指揮官として100周年の節目を迎える。「そら、光栄やな。記念の年に」と実感を込めた。迎え撃つのは5連勝中の首位巨人。山崎、グリフィン、戸郷の相手ローテに「えらいええピッチャー当ててきたな」と驚きつつも「普通通り」の姿勢は崩さない。

 甲子園だからこそ、岡田野球で守り勝つ。「ずっとやってきたから、守りの野球を」。それこそが「甲子園で勝つための戦法やもんな。なかなか東京ドームで守りの野球できへんよ」と勝算を見いだした。「まあ、ええ試合になるんちゃう」と不敵に笑った。超満員の虎党に勝利を贈り、聖地の記念日に花を添える。

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