念願の先発初勝利挙げた阪神・及川 “相棒”との小さな努力でヒーローに 「ヒロアカ」モデル3つのグラブ使用

 及川が今季からキャッチボールで使っている捕手ミット
 巨人打線を相手に力投する及川(撮影・立川洋一郎)
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 「阪神9-6巨人」(31日、甲子園球場)

阪神・及川雅貴投手(23)が5回2失点の力投。バットでもプロ初安打初タイムリーを含む2安打を放ち、5年目で念願の先発初勝利を挙げた。チームも今季2度目の6連勝で首位巨人に1・5差に迫った。

  ◇  ◇

 及川には3つの“相棒”がいる。試合用グラブと練習用グラブ、そして今季途中から捕手ミットが加わった。練習用は大好きなアニメ「僕のヒーローアカデミア」から爆豪勝己をイメージしたもの。そして、新兵器の捕手ミットは麗日お茶子モデルにした。

 「かわいいでしょ」

 使い始めたのは4月中旬から。きっかけは昨年11月のプロ野球アジアチャンピオンシップだった。ヤクルトの田口が捕手ミットをはめて、キャッチボール。それを見て、ヒントを得た。

 「どうしてもキャッチボールって適当になってしまう時があるんですよ」

 課題の一つは制球。投球フォームの再現性を高めるためにも、キャッチボールから1球にこだわった。「重さを感じることで、右手を使えるようになる」ことが狙い。捕手ミットを重り代わりにした。

 遠投でも、近距離でも手を抜くことなく、自然と投球フォームで投げられるように改善。今は遠投でも制球のばらつきを抑えることを意識している。この日も制球を大きく崩すことなく、巨人打線を打ち取った。聖地で初のお立ち台。日々の小さな努力が実を結び、ヒーローになった。(デイリースポーツ・今西大翔)

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