阪神 聖地100周年G3連倒!岡田監督「本当にいい3連戦」 7連勝で首位0・5差
「阪神9-2巨人」(1日、甲子園球場)
100歳の誕生日を迎えた甲子園。母なる大地の記念日に岡田阪神が最高の勝利を寄せた。今季最長の5試合連続2桁安打で今季最長タイの7連勝。ノーノーを食らって以来の対戦となった巨人・戸郷を打ち崩し、宿敵を3タテ。2日からは恒例のロードに出発するが、首位に立って30日に帰還する。
聖地の100歳を祝う記念日に極上の花を添えた。5試合連続2桁安打となる13安打9得点で宿敵巨人に3連勝。今季2度目の7連勝を飾った。「みんな当然分かってることやから、この3連戦の重要さっていうのはね。まあ、3タテとは思ってなかったけどな。終わってみれば本当にいい3連戦やったけどな」。岡田監督の表情にも自然と充足感がにじんだ。
約20分間の記念式典を終え、お祝いムードも冷めやらぬ初回に試合が動いた。2死満塁から前川の右前適時打で2点を先制。「やっぱり先制でしょうね」と振り返ったように試合の主導権を握った。三回に木浪の左前適時打で加点し、1点を返された直後の五回にも前川、木浪の連続適時打で3点を奪い突き放した。
前半戦最後の広島戦から打順変更した「7番・木浪」が面白いように機能した。球宴明けの後半戦から打線が一気に上昇。「変えたからやろ、いろいろ」と指揮官も手応えを実感している。
岡田監督にとって野球人生の一部とも言える甲子園の開場100周年。「全然それは関係なかったけどな」と語ったが、節目に負けるわけにはいかなかっただろう。「そういう記念の日にいい勝ち方できて、ほんと良かったと思うけどね」と本心があふれ出た。
試合前には式典のプレゼンターを務めた俳優の渡辺謙と旧交を温めた。「お体をお大事に。秋(の予定)は空けておきますので」と2年連続の日本一へ約束を交わした。「(渡辺の)マネジャーが遊びで作った」という「ビックリマンシール」をプレゼントされ、うれしそうに披露。勝利を呼ぶラッキーアイテムになった。陽子夫人も観戦に駆けつけた。4月16日の巨人戦以来、今季2度目の来場で夫の背中を押した。
祝祭を終え、2日から甲子園を高校球児に明け渡し、夏のロードに出る。横浜、神宮と屋外球場が6試合続くが「もうちょっと頑張らなあかんな暑い中、外で」と笑った。首位広島とは0・5差。今季最多タイの貯金7としたが「今は貯金とかそんなの考えてないよ」と一蹴し、「帰って来てからが本当の勝負になる」と位置付けた。聖地に帰還する頃には、連覇へのラストスパートに入るはずだ。