【井川慶氏の眼】阪神・大竹が悪かったというより広島の勢い感じた

 7回、追加点を許し悔しがる大竹(右)=撮影・飯室逸平
 7回、大竹は会沢に適時打を許し顔をしかめる(撮影・山口登)
 7回、会沢を迎えた場面で、坂本(右)と話をする大竹は一瞬顔をゆがめる(撮影・市尻達拡)
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 「阪神1-5広島」(10日、京セラドーム大阪)

 阪神が広島に連敗を喫し、ゲーム差は「4」に開いた。阪神・大竹耕太郎投手(29)が得意の広島相手に初黒星。デイリースポーツ評論家・井川慶氏(45)は「大竹投手が悪かったというより広島の勢いを感じた」と振り返った。

  ◇  ◇

 大竹投手は4失点で敗れる結果となりましたが、すごく状態が悪かったというわけではなかったと思います。

 二回に堂林選手に初球を2点適時二塁打とされた場面は、坂本選手がおそらくボールでもいいというイメージで内角を要求したところで、真ん中やや外寄りのボールを打たれたもの。投げミスと言えば投げミスですが、すべて完璧に投げられる投手はいないですし、逃さなかった堂林選手が見事だったのかなと。

 七回にも2点を許しましたが、まず2死一、二塁からの会沢選手には初球こそ外角に外しましたが、2球目以降は7球目の直球がやや真ん中高めにいったとは言え、徹底的に内角攻め。8球目の内角直球を詰まりながら左前に運ばれましたが、これを配球ミスと言ってしまうと結果論になるのかなと。外に投げたら抑えられたのかと言うとそういうものでもないと思いますし、打たれた8球目も決して悪いボールではなかったので。

 4球目を投じる前には、坂本選手がマウンドに行って大竹投手と何かを確認するところもあり、慎重に、できることはやっていたと思います。その上で、あのコースを適時打とした会沢選手が見事であり、なおも満塁で矢野選手に許した適時打も、打ち取ったような当たりが左前に落ちたもの。これは説明しにくいところではありますが、目に見えない流れと言うか、大竹投手が悪かったというより広島の勢いを感じた試合でした。

 阪神としては痛い連敗となり、3連敗は避けたい11日は高橋投手が久々に1軍での先発ですね。2軍で投げている試合も見ましたが、スピードも出ていますし、いいボールを投げられていると思います。1軍の打者が相手であっても十分に抑えられると思うので、あまりチーム状況とかを考えることなく、自分の投球に集中してがんばってもらいたいです。

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