【中田良弘氏の眼】今の伊藤将では厳しい先発ローテ復帰

 「中日2-1阪神」(16日、バンテリンドーム)

 阪神が4カード連続で初戦黒星を喫した。伊藤将司投手が八回に2番手で登板し、1イニングを3人で片付けた。中継ぎ登板2試合連続で三者凡退の左腕。デイリースポーツ評論家の中田良弘氏が先発ローテ復帰の可能性を探った。

  ◇  ◇

 八回から登板した伊藤将だけど、やっぱりまだいい時と比較すると、ボールにキレ、勢いがない。及川が抹消されて、今の先発陣の左投手は大竹だけとあって、ベンチからすればもう1枚左投手がいてくれればと思うところだけど、今の状態では厳しいかな。

 伊藤将の持ち味といえば、右打者の内角を厳しく突く真っすぐ、カットボール、スライダーなんだけど、まずボールにキレがない。勢いもないから力ずくでスピードを出そうとしてコントロールが悪くなるという悪循環にはまってしまっている。

 右打者の内角を狙った球が少しずつ真ん中付近に集まっているから、ストライクゾーンの横の幅を使うことができていない。いい時の伊藤将は、内角球で打者を起こしたり、フルスイングをさせず、相手に内角をイメージさせたところで外にシンカー気味の落ちる球を投げて空振りを奪うことができていた。

 これまでは、140キロの真っすぐを145キロに見せていたが、今はその球速通りのスピードしか感じない。まずは狙ったコースに投げきること、ストラークゾーンを大きく使える投球を取り戻さないことには、優勝を争うペナント終盤で先発ローテに復帰することは難しいだろう。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス